矢野燿大と下柳剛が選ぶ「阪神歴代ベストナイン」 捕手の選出で一悶着?
阪神OBで元監督の矢野燿大さんと、2005年に最多勝を獲得した下柳剛さんの「同級生バッテリー」にその秘密を紐解いてもらいました。
第3回のテーマは「俺が考える阪神歴代ベストナイン」。二人が考える理想のメンバーは? 対談形式でお届けします。
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矢野が考える阪神ベストナイン
矢野:俺からか。じゃあこんな感じです。1番ライト真弓(明信)さん。2番センター赤星(憲広)。3番レフト金本(知憲)ちゃん。4番ファーストバース。5番サード掛布(雅之)さん。6番セカンド岡田(彰布)さん。7番キャッチャー田淵(幸一)さん。8番ショート吉田義男さん。9番ピッチャー……下柳!(一同笑い)。
下柳:だいぶサービス入ってるやん(笑)。
矢野:いやいや、一番受けてておもろいピッチャーをベストナインに入れました。ポイントはまず、1番は攻撃的に真弓さん。ヒットだけじゃなくてホームランもある。吉田さんを1番でもええけど、(赤星と)1・2番で並ぶとちょっとパワーダウンかなと思って、真弓さんが1番で。で、俺らがやってた頃の“赤星・金本”の並びは絶妙なんですよ。どっちかだけでも生きるけど、2人が重なるとさらにパワーアップする。金本が赤星をめちゃくちゃ生かすし、赤星の盗塁技術と守備は本当に凄かったので。
下柳:50何個走ったよな。
矢野:60、70近い時もあったんちゃうかな。僕もキャッチャーなので、赤星のスタートの質はよく見えるし、僕は盗塁刺せない。だからこの2人の並びは打線としてめちゃくちゃ機能する。
下柳:あぁ〜。その組み合わせ忘れてたな、俺は(笑)。
矢野:で、4番からは阪神ファン、こうしないと怒るでしょ?
下柳:間違いない(笑)。
矢野:これ変えたら『矢野、お前なにしてんねん!』って怒られるやろ。俺は赤星・金本の並びにこだわりたいのよ。順番的に掛布さんが4番でもいいんだけど、阪神ファン的にはこの順(バース・掛布・岡田)だという大きな圧力みたいなものが(笑)。捕手は自分を入れるか迷ったけど、インパクトで言ったら田淵さん。ホームランの迫力とかね。田淵さんには大変失礼かもしれないけど、キャッチャーとしては負けてない自信がある。でも、トータルでは田淵さんかな。ショートもいろいろ迷った。吉田さんのプレーって見たことないやん、俺ら。
下柳:伝説でしかないな。
矢野:映像でしか見てへんけど、ちょっとした映像だけでも吉田さんの動きは凄いなって印象があって。鳥谷(敬)や藤田平さんも浮かんだけど、守備の凄さで吉田さんを選んだ。9番は“いちばん面白いピッチャー”として下柳でしたよ、ということで(笑)。
(右)真弓明信
(中)赤星憲広
(左)金本知憲
(一)バース
(三)掛布雅之
(二)岡田彰布
(捕)田淵幸一
(遊)吉田義男
(投)下柳剛
下柳が選ぶ阪神ベストナイン
矢野:金本ちゃん、真弓さんの下位打線エグいな。
下柳:ピッチャーは村山(実)さん。江夏(豊)さんと迷ったけど、生涯タイガースで終わったのは村山さん。俺も矢野ちゃんのにも入ってないけど、藤村富美男さんが入ってないのよ。ほぼ内野手って感じで、外野を守ってないから割って入ることが出来なかった。やっぱり赤星の足と守備範囲は外せない。盗塁して金本で返すパターンだったもんな。
矢野:夢あるよな、このベストナイン。
下柳:全員全盛期で並んだら戦いたくないよな。
矢野:しかし、キャッチャー矢野って書くと思ったけどな、シモはな〜(笑)。やっぱり田淵さんだよな。
下柳:俺が田淵さんにしたのは理由があって、ダイエーの時、俺をドラフトで獲ってくれたのが田淵さんなんよ。恩義がある。総合力なら矢野ちゃんって書くけどな。
——お二人とも野手は同じメンバーですよね。違うのはピッチャーだけです。
矢野:ピッチャーはめちゃくちゃ迷った。わからないので。実際に見てないし……。村山さんは長嶋さんに打たれた映像だけ。江夏さんは伝説のスクイズ外しとか、晩年の姿しか見てないから。だから空気読んで下柳(笑)。俺の一番好きなピッチャーにしました。
下柳:やっぱり矢野って書いておくべきだったな。
矢野:グラブ叩きつけるピッチャーいないでしょ(笑)。あれだけ怒るピッチャーもいない。35歳超えてタイトル獲ったのもさすがやし。受けてて一番面白いし、やりがいあるピッチャーやったね。
<下柳剛が選ぶ!阪神ベストナイン>
(中)赤星憲広
(遊)吉田義男
(一)バース
(三)掛布雅之
(二)岡田彰布
(捕)田淵幸一
(左)金本知憲
(右)真弓明信
(投)村山実