アイルランドトロフィーは“舞台巧者”の血と“関西騎手”に注目 先週の東京開幕週の傾向は?
先週の東京競馬場の傾向は?
アイルランドトロフィーは名称こそ変わったが、昨年までの府中牝馬Sと同条件で施行され、エリザベス女王杯の前哨戦としての位置づけは変わらない。今年は6月の“新”府中牝馬S覇者セキトバイースト、関屋記念をレコード勝ちしたカナテープやタイム差なしの2着ボンドガールなど17頭が登録。3連休の府中を熱く盛り上げそうだ。
ここではSPAIA競馬の「本日の傾向」を参考に、先週の東京競馬場の傾向を、枠順、脚質などの観点からまとめる。
・馬番1~9
【12-11-8-86】勝率10.3%、複勝率26.5%
・逃げ
【3-5-0-6】勝率21.4%、複勝率57.1%
芝で注意したい傾向
・馬番10~18
【1-2-5-58】勝率1.5%、複勝率12.1%
・4角7番手以下
【2-4-4-87】勝率2.1%、複勝率10.3%
先週は西日本こそ荒天だったが、東京芝は両日とも良馬場で行われた。開幕週ということもあって枠別成績では1、2枠【6-3-2-27】勝率15.8%、複勝率28.9%など内目が好成績。7枠→7枠→8枠で決着した毎日王冠のように外枠の好走もあったが、多くは少頭数戦でのものだった。
馬番で見ると全13レース中の勝ち馬12頭、2着馬11頭は1~9番の一桁馬番から出ており、二桁馬番は信頼しづらい。ちなみに、先週唯一の二桁馬番の勝利は日曜9R・tvk賞で、単勝2万4430円、3連単1148万3780円の大荒れ。トラブルにより発走時刻が7分遅延するなどイレギュラーな一戦だった。
脚質や位置取りに関しても、開幕週の馬場が影響したか前有利傾向。直線の長いコースレイアウトながら逃げ先行脚質が計10勝。アイルランドトロフィーと同舞台で行われた毎日王冠においても、逃げた馬が2着に残り1、3着馬は先行馬と極端な前残りだった。また、位置取りでは4角7番手以下になると勝ち馬はわずか2頭のみとなっており、今週はこの数字を基準に予想するのも一つの手だ。
その他、騎手の所属別成績に面白いデータを発見。1800m以上の計8レースを見ると、地元の美浦所属騎手が【4-6-7-65】勝率4.9%、複勝率20.7%に対して、栗東所属騎手が【4-2-1-10】勝率23.5%、複勝率41.2%と圧倒していた。
なかでも、荻野極騎手は【2-1-0-1】、松山弘平騎手は【2-0-0-0】と抜群。アイルランドトロフィーも荻野騎手がアンリーロード、松山騎手はサフィラに騎乗予定となっている。
サフィラは姉サラキアが府中牝馬S(2020年)、兄サリオスが毎日王冠(2020、22年)を制している舞台巧者の”血筋”で、先行脚質も先週の傾向にピッタリ。年間100勝まで残り5勝と好調な松山騎手とのコンビで一発に期待できる。
・7枠
【3-4-1-10】勝率16.7%、複勝率44.4%
・差し
【5-2-7-39】勝率9.4%、複勝率26.4%
ダートで注意したい傾向
・1~3枠
【2-3-3-46】勝率3.7%、複勝率14.8%
・逃げ
【0-0-0-9】勝率0%、複勝率0%
芝同様、ダートも2日間・計9レースすべてが良馬場で開催。枠別成績では連対馬7頭を出す7枠が複勝率44.4%と好調だが、隣の8枠は【0-0-0-18】と不振。ただし1、2番人気馬が0頭で、人気薄馬が多数だった点は考慮したい。
一方、1~3枠は3番人気以内も【0-2-0-7】と凡走多数で、2勝クラス以上の3鞍で1番人気馬が着外に敗れたあたり、ネガティブにとらえた方がよさそうだ。
脚質では逃げ馬の馬券絡みがゼロ。差し5勝、追込1勝と中団付近の馬に目を向けたい。
厩舎別の成績では、栗東・安田翔伍厩舎が【1-1-0-1】で着外の1頭も4着。遠征で上々の結果を収めた。同厩舎は2024年以降の東京ダートで【5-6-3-21】複勝率40.0%と好成績。特に良馬場の場合は【5-4-2-11】勝率22.7%、複勝率50.0%とさらに上昇し、回収率は単117%、複118%と黒字域に達するので覚えておきたい。
傾向まとめ
芝: 開幕週らしく内前有利
ダ: 差し優勢。内枠の人気馬低迷
特注メモ
芝:荻野極、松山弘平騎手ら栗東所属騎手が躍動
ダ:栗東・安田翔伍厩舎が好調。24年以降の良馬場で単複回収率プラス
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