世界一の飛ばし屋が横浜上陸、名門の11番攻略は? PGAツアーの人間模様にも原江里菜は着目

塩畑大輔

ベイカレントクラシックでU-NEXTライブ配信の解説を務める原江里菜(左)。右は藤田さいき 【Photo by Atsushi Tomura/Getty Images】

「私でいいんですかね?」

 苦笑いで、そう謙遜してみせる。

 プロゴルファー・原江里菜は、明日9日に開幕するPGAツアー日本開催『ベイカレントクラシック』のライブ配信でメイン解説を務めることになった。
 キャスティングを担当した杉澤伸章さんは「おそらく女性がPGAツアー戦の放送や配信でメイン解説を務めるのは初めてではないか」という。

 歴史的な人選。その重みを即座に感じながらも、原は杉澤さんからの打診に対し、即座に「やります」と答えたという。

2021年日本開催のZOZOチャンピオンシップで凱旋優勝を果たした松山英樹も参戦予定 【Photo by Atsushi Tomura/Getty Images】

「そうですね。少し不安はありましたけど、でも私なりの解説もできるんじゃないかと。しっかり準備をして、本番に臨むつもりです」

砲台グリーンを真上から攻める技量

世界ランク4位のザンダー・シャウフェレは今年も日本開催ツアー戦に出場 【Photo by Jamie Squire/Getty Images】

――どういったところが見どころになるか

:個人的には、横浜CCというコースが、世界のトッププロたちの技術をどのように引き出すことになるのか、というあたりに注目しています。
――コースの特徴は

:この大会は去年までは『ZOZOチャンピオンシップ』という名称で、会場も千葉の習志野CCでした。日本らしい2グリーンのコースで開催されていましたが、今年の横浜CCはビル・クーアさんとベン・クレンショーさんの監修で改修をされた経緯もあって、どこかアメリカのコースを思わせる1グリーンのコースになります。
:日本の名門コースによくあるような、フェアウェーが狭かったり、木の枝がコースに覆いかぶさって空間を狭く感じさせたり、ということはそこまではないかなと。ただ一方で、グリーン周りはとても難しいと思います。
――どういったあたりに難しさがあるか

:小さい砲台グリーンが多いので、ボールを止められるポイントがとても少ない、というのはあります。

12番パー4も例にもれず砲台グリーン 【塩畑大輔(U-NEXT)】

:グリーン前方から転がし上げようとしても、手前で止まってしまう。スピンがきいたショットをピン手前に着弾させようものなら、バックしてグリーン手前に転がり落ちてしまう。それでいて、少しでもピンをオーバーすれば、ボールはグリーン奥に転がり出る。
――望ましい攻め方は

:同様の理由でアプローチも難しいので「グリーンのこっちに外れる分には構わない」というような保険をかけながらの攻めというのがやりにくい。スピン量をうまくコントロールしつつ、ピン近くを果敢に攻められるショット技術というのが、このコースでは問われると思います。

11番パー4は国内ツアー開催時よりも大幅に距離を伸ばした上に、グリーン周りも難しい注目のホール 【塩畑大輔(U-NEXT)】

:セーフティーなショットよりも、ドーンと真上から落としてくるような迫力ある一打が、自然と増えてくる。ましてや、プレーするのがPGAツアーのトップ選手たちですから、現地で見ても配信で視聴してもとても見ごたえがある大会になるのは間違いありません。

1/2ページ

著者プロフィール

1977年4月2日茨城県笠間市生まれ。2002年に新卒で日刊スポーツ新聞社に入社。サッカーの浦和レッズや日本代表、男子ゴルフ、埼玉西武ライオンズなどの担当記者を務める。2017年にLINE NEWSに移籍し、トップページの編成やオリジナルコンテンツ企画を担当。note、グノシーをへて、2024年7月からU-NEXTに所属。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント