同じ7番でもこんなに違う!ロフトとクラブの長さで見極める「アイアン選びの基礎」
ゴルフライターの鶴原弘高さんが、アイアンの選びの基準となるロフト角のトレンド、クラブの長さと重さについて解説します。
ロフト角の最新トレンド
特筆すべきは、アイアンのロフトが時代と共に立ってきた(ストロング化した)ことです。今市場に出ているアイアンの7番の平均ロフト角は、30°を切って29°台になっています。昔は7番で34°〜35°程度だったことを考えると、大きな流れです。例えば、フォーティーンのアイアンは7番が30°であることを公言しています。
ロフト角のトレンドについて、スポナビGolfが読者に行ったアンケート(回答数約1,700人)の結果は以下の通りです。
また、超ストロングロフト(7番で27.5°まで)のモデルを使用しているゴルファーも一定数いることが分かります。
ロフトが立ってきた理由
また、昔は軟鉄などの鉄の塊のヘッドしか作れませんでしたが、現在はキャビティやポケットキャビティといった異素材を組み合わせる技術進化により、ロフトを立てても球が上がりやすいアイアンを作れるようになりました。
なかにはヤマハ「inpres UD+2」のように7番で25°といった超ストロングロフトモデルも存在します。こういったアイアンは試打で「今までより10〜20ヤード飛ぶ」といった結果が出るため、ストロングロフトのアイアンは人気です。
アイアンは飛距離だけを追求すべきか?
また、ロフトの立ちすぎた7番アイアンを使うと、6番や5番がさらに打ちづらくなることも頭に入れておく必要があります。
アイアン選びの鍵となる「クラブの長さ」
一方、同じプロギアのアスリート向けモデル「プロギア 01 アイアン」(7番ロフト32°)は36.75インチです。同じ7番でも1インチ(約2.5cm)の差があり、構えた時の当てやすさに影響します。短いクラブの方が当てやすいため、やさしくなるからです。
ヘッドスピード別:番手間の飛距離の目安
番手間の平均飛距離ピッチの目安は以下の通りです。
ヘッドスピードが速め(45〜48m/s):約15ヤード
平均的(40〜43m/s):約13ヤード
ヘッドスピード遅め(35〜39m/s):約10ヤード
番手間で飛距離がすべて揃っている必要はありませんが、ご自身の番手間のピッチを理解しておくことが、適切なロフト角選びのヒントになります。
ロフト選びのヒント:飛距離か、止める性能か
アイアンに飛距離よりも「グリーンで高い球でドロップさせてピンの側で止める」性能を求める方は、7番で32°以上のロフトがあるモデルがおすすめです。また、5番アイアンまで無理なく使いたいというなら、7番で32°くらいはほしいところです。
ヘッドスピードやスイングタイプによって球の高さは変わりますが、最終的には「自分がどの番手まで使いたいか」「どのくらい飛べば満足できるか」ということを自分自身と対話しながら、ロフト角とクラブ長のバランスを考えて選ぶようにしてください。
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