投手・大谷翔平が4シームでフィリーズ打線を圧倒! 「パワーピッチャー」としての自分を貫く
パワーで押した気迫の投手・大谷
復帰後、大谷が4シームをハードヒット(打球初速100マイル以上)されたのは、アウトになった打球も含めて8本だけ。しかしこの日は、最初の2イニングだけで3本も打たれ、3失点につながった。
4シームに的を絞っているのでは?
最初に中前安打を放ったブランドン・マーシュ、2点三塁打を放ったJ.T.リアルミュートはともに、「必ずしもそうではない」と話したが、「Pitch Profiler」というデータサイトによると、大谷の4シームの平均stuff +(球速、変化量、回転数、回転効率などから球質を評価したもの)は、「102」(平均が100)と、主要3球種(4シーム、スライダー、スイーパー)の中では一番平凡。
序盤は割合が50%を超えており、狙うのは必然だった。
実際、三回までに大谷が投じた4シームは23球。ボールは6球。残り17球で14スイング。見逃しストライクは3球だけ。相手は積極的に振ってきた。
もちろん、大谷も分かっていたが、4回以降も、極端に4シームの割合を減らすことはなかった。大谷は、パワーピッチャーとしてのスタイルを貫いたのだ。
ただ、そこまで意地を張ることはなかったのかな、という気持ちも見え隠れ。特に無死一塁でマーシュに許した安打に関しては、「いらなかった」と振り返った。
「2ストライクと追い込んだ後、もう少し、工夫できたかな」
1ボールから3球連続で4シームを投げ2-2と追い込んだ。しかし、さらに1球続けた4シームを捉えられた。
また、「スプリットを2巡目以降にとっておきたいと思っていた」と大谷は明かしている。
とはいえ、今日の真っ直ぐなら、そう簡単には打たれない、という自信もあったはず。
今日の4シームの空振り率は38%(21/8)。これは2018年以降の全登板の中でもっとも高い。これまでのベストは、2023年4月17日のレッドソックス戦の28.57%。
また、今日のstuff+は「Thomas Nestico」によると113。これはスライダーと同じだった(ちなみにスイーパーは124)。
それだけの4シームを投げていてもヒットは打たれ、それがたまたまハードヒットだったわけだが、その後、やや変化球を増やしてスコアボードに0を並べたのは、やはり4シームの質の高さがあってこそ。2巡目以降、4シームを意識しつつ、他の球種に対応するというのは、フィリーズ打線といえども、容易ではなかった。
シュワバーの五回の三振が、何よりもそれを物語る。
「フルカントになる前にコンタクトしなければいけなかったけど、それができなかった」
さて、これでドジャースがシリーズを先勝。昨年も紹介したが、地区シリーズで(5試合、3戦先勝)の第1戦を制したチームがそのままシリーズを制したのは、54回中40回。つまり、シリーズ突破の確率は74.1%である。
(企画構成:スリーライト)