投手・大谷翔平が4シームでフィリーズ打線を圧倒! 「パワーピッチャー」としての自分を貫く
打者・大谷を救ったヘルナンデスの一発
「もう、素晴らしい瞬間。これぞ、ポストシーズンの醍醐味、そういう瞬間」
大谷は、まさにその瞬間を待ち望んでいた。
二回に3点を先制された。五回は1死一、二塁のピンチを招いたが、トレイ・ターナーをショートライナーに打ち取り、さらにカイル・シュワバーを三振に仕留めた。
その場面を「試合の行方を決定づける場面だった」と振り返った大谷。こう続けている。
「先制点を取られた後に、味方が反撃に出る――そこまで粘れば、必ず勝つチャンスが来ると思っていた」
※フォローすると試合の情報などを受け取ることができます。(Yahoo! JAPAN IDでログインが必要です)
詳しくはこちら
あわよくば自分が、という場面もあった。逆転したあの七回、無死一、二塁で大谷に打席が回ってきた。ところが、見逃しの三振。この日はそれまでも、空振り三振、見逃し三振、見逃し三振。1試合4三振に、大谷は厳しい表情だった。
そんな状況でもあっただけに、ヘルナンデスの一発は打者・大谷をも救ったが、大谷はこんな捉え方もしていた。
「ムーキーとテオが後ろにいるなかで、左投手をあの場面で出してもらえるというのが、僕が1番にいる意味」
ロブ・トムソン監督は、「大谷に(マット・)ストラームをぶつけたかった」と話し、その限りでは成功したが、打者3人に投げなければいけないので、そうなると、ムーキー・ベッツ、ヘルナンデスとも対戦しなければならない。自分は三振に終わったものの、ヘルナンデスらのために左投手を引き摺り出したことが、結果的に逆転に繋がった。