銀杏を食べ過ぎると出る「銀杏中毒」とは。こんな症状は危険ライン!
しかし、いくらおいしいからといっても、銀杏の食べ過ぎには要注意。1日の摂取量を守らないと銀杏中毒になってしまうかもしれません。薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーターの山形ゆかりさんが解説します。
こわ~い銀杏中毒の症状とは
銀杏中毒の発症時間は摂取後1~12時間と幅があり、6時間以内での発症が多いとされています。回復には24~90時間が必要です。
また、重篤な場合は全身のけいれんや意識混濁を引き起こし、最悪の場合死亡することもあります。(※1)
銀杏中毒を引き起こす成分「4-O-メチルピリドキシン」とは
4-O-メチルピリドキシンは、銀杏に含まれる成分で、神経伝達物質を生成する栄養素であるビタミンB6とよく似た構造をしています。
ビタミンB6は神経伝達物質を生成する働きがあり、なかでも、GABAという物質は高ぶった神経を鎮める大切な物質です。
しかし、銀杏の多量摂取により4-O-メチルピリドキシンが増えると、身体が4-O-メチルピリドキシンをビタミンB6と勘違いして体内に取り込んでしまい、ビタミンB6不足に陥ります。
その結果、GABAが生成されず、神経が興奮状態のままになり、けいれんなどの神経系の異常があらわれてしまうのです。
4-O-メチルピリドキシンは加熱しても毒性が消えないため、調理方法にかかわらず銀杏を食べ過ぎないように注意が必要です。(※2)
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銀杏中毒になりやすい人の特徴
また、大人でもビタミンB6が不足傾向にある人は注意が必要です。とくに、アルコール依存症の人はビタミンB6不足になりやすいため、注意が必要です。(※3)
<参考>
※1 宮崎 大ほか「健常成人に発症した銀杏中毒の1例」
※2 公益財団法⼈⽇本中毒情報センター「ギンナンの⾷べ過ぎに注意しましょう 」
※3 NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター「第21回銀杏中毒にご用心」
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