MLBポストシーズンレポート2025

ドジャースがレッズを圧倒しワイルドカードシリーズ先勝 大谷翔平の「異次元の本塁打」が試合の流れを決める

丹羽政善

注目は大谷がいつマウンドに上がるか

試合後、メディアの質問に答える大谷翔平 【写真は共同】

 さて、これで早くも明日、シャンパンファイトの可能性が出てきた。

 過去12回のワイルドカードシリーズで、第3戦までもつれ込んだのは2回しかない。すでに触れたが第1戦を制したチームがすべてシリーズを制しており、このまま一気にというケースを否定できない。

 となると、第3戦に先発予定の大谷の登板がなくなることになる。その場合、地区シリーズの第1戦で先発すると見られているが、この日の試合後、デイブ・ロバーツ監督もそれを認めた。

 その前にまず、米メディアが大谷に聞いている。

――もし、第3戦がなくなるとしたら、次はいつ投げるのか?

 それに対して大谷は、「いつでも行けるように準備はしていますし、監督も含めて、現場じゃないところに聞いてもらえれば、答えてもらえるんじゃないかなと思います」と答えた。

 その後、同じ記者がロバーツ監督に聞いたのだが、「気が早いなぁ」と苦笑した後で、こう続けた。

「まあ、最初の2試合のどちらかだ」

 まだ、シリーズを制したわけではない。気が早いのはロバーツ監督も同じだが、相当手応えがあるのだろう。

 なお、明日のレッズの先発は、予想されていたニコラス・ロドロではなく、ザック・リテルとなった。ドジャースにとっては、ロドロの方がやっかいな相手だが、彼はやや股関節に不安を抱えているという。よってリテルが1巡目に投げ、2巡目からロドロがマウンドに上がる見込みだと、シンシナティ・インクワイアーのゴードン・ウィッテンマイヤー記者は予想した。

 であるならドジャースは、この日の試合のように序盤で主導権を握りたいところである。

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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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