アメリカ選抜とヨーロッパ選抜が激突 ライダーカップの魅力を徹底解説
2025年大会の初日にはトランプ大統領が来場!
いくつかの米国メディアも「今回の観客は、温かくトランプ大統領を迎えた」と報じている。実は今月9月上旬に同じニューヨークで開催された全米オープンテニスの決勝にもトランプ大統領が来場したが、そのときは観客から歓声とともにブーイングも起きていた。また、ニューヨークから近いニュージャージー州で行われた今年7月のサッカー・クラブワールドカップ決勝戦でも同様にブーイングがあった。今回も来場には特別な警戒体制が敷かれていたが、選手もギャラリーもおおむね歓迎ムードだった。なぜ今回はブーイングが起きなかったのか。
ニューヨークは民主党支持者が多く、ギャラリーの中には共和党のトランプ大統領を支持しないファンも少なくなかったはずだ。米国メディアの記事には「ライダーカップという米国がチームとして戦うイベントが、分断の激しい時代に“団結”を象徴し、競技を通じて一致団結感を醸成した」との論評もあった。
チームとしての結束が強く求められるライダーカップでは、ファンもその意義を理解し、政治的には支持しない人々も米国の象徴的存在である大統領への批判を控えたのだろう。“分断”が大きな社会問題となっている米国において、ライダーカップの会場だけは国を一つにする特別な空間となっていた。
出場選手は24人のみの中、4大メジャーと同じくらいの観客数
一方で出場選手の人数はライダーカップが圧倒的に少ない。マスターズは年によって変動があるが出場選手の人数は90人くらい。全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権は通常156人の出場選手がいる。一方でライダーカップは米国選抜12人、欧州選抜12人の計24人しかいない。
しかもメジャーが4日間競技であることに対してライダーカップは3日間。さらに初日、2日目は午前と午後にフォーサム(2人1組で1つのボールを交互に打つ)とフォーボール(2人1組で各プレーヤーがそれぞれ自分のボールを打つ)を4マッチずつだけが行われる。つまりメジャーと同じくらい集まった大ギャラリーが、4つしかない組に集中して観戦することになるのだ。
これはライダーカップが、4大メジャー以上に異様な盛り上がりを見せる理由の一つだ。
無報酬での戦い!今年から米国チームに賞金が与えられたが選手は寄付を表明
しかし米国チームの主力選手たちはこぞって自分への支給額を全額慈善団体へ寄付すると表明した。世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーは、「与えられたお金で地元ダラスの支援活動をしたい。PGAが我々に社会貢献の機会を与えてくれたのは素晴らしいことだ」と話した。世界ランキング3位のザンダー・シャウフェレは「ライダーカップに出場していることが誇り。いただく報奨金はもちろん寄付する」と語った。