泥にまみれてつかんだ代表権 フォルティウスが挑む「最後の関門」
大きな力につながった日常の小さな積み重ね
また、吉村の生活そのものが競技を支えている。母として子育てと競技を両立しながら、仕事・練習・トレーニングをこなす毎日。「正直大変なことも多いけれど、育児とカーリングをきっぱり切り替えることで、どちらにも集中できている」と語る。
大変さを力に変える姿は、チームの精神的な支柱となっている。小谷も「吉村選手が背中で示してくれるから、チーム全員が前を向ける」と言葉を添えた。
氷上での一投と同じように、日常の小さな積み重ねが大きな力につながる。その姿は、勝負の世界に挑むアスリートの原点を映している。
世界最終予選、そして五輪へ
彼女たちには、北京での悔しさを糧にしてきた歴史がある。そして、スポンサーやファンへの感謝を胸に刻み、なにより「諦めなかった自分」への誇りがある。吉村は「絶対に五輪の出場権を勝ち取りに行きたい」と誓う。
泥にまみれ、崖っぷちから何度も這い上がってきたフォルティウス。最後の関門を突破し、五輪の舞台に立つ瞬間を、誰よりも強く望んでいるのは彼女たち自身だ。その挑戦は、日本カーリング界に新たな歴史を刻むに違いない。