駆け込みでエレーラとソレールを獲得したソシエダ 久保建英にもたらされる恩恵とは?
サポーターに大きな期待感を抱かせたのは……
まず、契約満了まで残り9カ月と迫っていたアマリ・トラオレを、彼の古巣であるパリFCへ450万ユーロで売却。チーム内でも愛されていた選手だったが、昨シーズンは膝の十字靱帯を損傷して長期離脱を強いられたこと、また33歳という年齢も考慮し、双方合意の上で放出している。
続いて、ベネズエラ代表MFのヤンヘル・エレーラの獲得を発表。若くしてマンチェスター・シティに買い取られてから、スペイン国内のさまざまなチームへレンタル移籍を繰り返してきたエレーラは、過去3シーズン、ジローナで主力を張っていた。慌ただしく8月31日にサン・セバスティアンに移動し、9月1日の月曜日にメディカルチェックから書類手続きまでを済ませた彼は、ソシエダと2030年までの契約を結んでいる。
それ以上にソシエダのサポーターに大きな期待感を抱かせたのが、パリ・サンジェルマンからのレンタルで、昨シーズンはウェストハムでプレーしていたスペイン代表MF、カルロス・ソレールの獲得だった。
レアル・ソシエダ公式TVは、「カルロス・ソレールはチュリ・ウルディン(バスク語で白と青の意味=ソシエダのサポーター)だ!」とのタイトルを打った映像を配信。そこには肩にソシエダのユニホームを引っかけながら、「運命はすでに決まっていた、アウパ・レアル!(頑張れ、ソシエダ!)」と言って笑うソレール本人の姿があった。
久保の獲得を成功させた人物のお墨付き
今から3年前、まだラ・リーガにおいて現在のようなポジションになかった久保の獲得をオラベがクラブに進言したとき、多くの人間が半信半疑だった。それでもオラベは「ソシエダの未来には彼が必要なんだ」と主張し、押し切った。彼の主張が正しかったことは、結果が証明している。
そんなオラベのお墨付きがあるソレールは、チームの主力でキャプテンを務めるミケル・オヤルサバルと仲が良いことでも知られる。クラブチームでともにプレーするのは今回が初めてだが、同じ1997年生まれの2人はスペインの年代別代表で何度も一緒に戦ってきた。
21年の東京オリンピックもそうだ。スペイン代表は決勝でブラジルに延長戦の末に敗れ、惜しくも銀メダルに終わるのだが、その試合で一度は同点に追いつくゴールを決めたのがオヤルサバルであり、アシストとなるクロスを送ったのがソレールだった。
こうした2人のコンビネーションがソシエダでも見られることを、チュリ・ウルディンが切に願っていることは言うまでもないが、久保にとってもソレールの加入が大きな恩恵をもたらしてくれるのではないかという期待感がある。
近年は中央でのプレーが多くなっているソレールだが、本来得意とするのは久保と同じ右サイド。セルヒオ・フランシスコ新監督の調理法次第だが、久保がソレールとうまくポジションチェンジをしながら、よりゴールに近い位置でプレーできるようになれば、今シーズンこそ彼の持つ攻撃力が明確な「数字」となって表れるかもしれない。