角田の苦闘とアジャの躍進——レッドブルF1で明暗を分けた二人
9位と3位——角田とアジャの明暗
不運なタイミングでのセーフティカー出動で順位を落とした上に、エンジン関係の不具合も発生。そんな逆風の中での9位入賞は、十分に評価に値する。5月のエミリア・ロマーニャGP以来、3ヶ月半ぶりのポイント獲得に、角田本人も安堵していた。
対するアジャは、レッドブルの格下というべきレーシングブルズのマシンで、まずは予選で自己最高の4番グリッドをもぎ取った。そして決勝レースでは、3位表彰台を獲得。こちらは背後から迫るメルセデスのジョージ・ラッセルやフェラーリのシャルル・ルクレールらが次々に戦線離脱し、最後はマクラーレンのランド・ノリスがリタイアする幸運にも恵まれた。
しかし勝負の世界では、「運も実力のうち」なのは言うまでもない。何よりアジャの3位表彰台は、4番グリッドを実力でもぎ取ったからこそだった。ルーキーで早くも表彰台に上がったアジャの大活躍の陰に、角田の9位入賞はすっかり霞んだ形となった。
ランキングが示す現実
F1参戦5シーズン目の角田にとって、暫定とはいえ19位はワースト記録だ。マシンの戦闘力不足に苦しみ、3戦でしか入賞できなかった2年目の2022年でさえ17位だった。それが今季は、トップチームのレッドブルに移籍したにもかかわらず、順位はほぼ最下位。
いや、むしろ「レッドブルに移籍してから」と言った方が正確だろう。今季開幕序盤のレーシングブルズ時代、そしてレッドブルに移籍した第3戦日本GP以降も、第7戦エミリア・ロマーニャGPまでは、コンスタントに入賞を重ねていたからだ。
この時点での角田はまだ、ドライバーランキング12位だった。しかしそこから延々とノーポイントレースが続いたことで、順位をジリジリと落としていった。