髙橋藍が語る日本バレーの現在地 成長の軌跡と誓い
そんな男子日本代表が、9月12日にフィリピンで開幕する世界選手権に挑む。上位を目指すメンバーの中心選手の1人が、髙橋藍だ。髙橋が初めて代表入りしたのは18歳の時。当時は「自分はこんな高いレベルでできる選手じゃない」と感じていたという。彼は一体この5年間でどのようにして自信をつけ、世界から注目される存在に成長してきたのか。
また、3年後のロサンゼルス2028オリンピックのメダル獲得に向けて始動したチームが、今回の世界選手権で体現したいものとは。自身やチームの軌跡と今、そしてこれからについて語った。
世界の勢力図は?強豪国と「ライバル」として戦う日本の今
今年のネーションズリーグでは決勝トーナメントの初戦でポーランドに負けてしまいました。1、2セット目は競り合う展開でしたが3セット目はボコボコにされたので、負けた直後は「何もできなかった」と落ち込みましたが、結果的にポーランドが優勝した。マイナスばかり目が向いていましたが、むしろあれだけ競った展開に持ち込めたということは、ポジティブに捉えてもいいのではないか、と意識が変わりました。
課題を冷静に受け止めて、合宿では世界選手権に向けてフィジカル面の強化とコンビネーションという面をより深く突き詰める。個人的にもスパイク効果率は悪くなかったけれど、パイプ(後衛中央からのバックアタック)の本数が少なかったので、セッターとコミュニケーションを取りながらコンビの部分はより重視して取り組んできました。
――ポーランドと日本の差を含め、世界の勢力図を髙橋選手はどのように捉えていますか?
あくまで自分の感覚として、ポーランドは頭1つ抜けている感があります。その下にイタリア、ブラジル、アメリカ、スロベニア、フランス、日本が横並びにいる感じですね。ポーランドは高さとパワー、個々のスキルの高さはもちろんですが、組織力も高くて隙がない。ネーションズリーグでも常にストレスを抱えながら試合をしていましたし、正直に言えば勝てる気がしなかった。すごいエースが1人いるというわけではなく、すごい選手が揃っていて、なおかつ組織的にシステムに則ってバレーをする。メンバーが変わっても強いのがポーランド、という印象ですね。
――髙橋選手が日本代表に初選出された2020年から5年、日本代表の見られ方、立ち位置が変わってきた印象はありますか?
むちゃくちゃあります。代表に入ったばかりの頃は上位に入れないし、入れるとも思わなかった。今は「ポーランドに勝つためにどうするか」「ブラジルを相手にどう戦えば勝てるか」と考えて戦っていますが、当時は「ブラジルだったら(今日の試合は)捨てよう」という発想でした。
日本が組織として固まって、強豪国とも十分勝負できるようになるにつれて、世界からの見られ方は明らかに変わった。実際に海外の選手も「日本の組織バレーにどう勝つかを考えるのが大変だ」と言うのを何度も聞いて来たので、世界の強豪と言われるチームにもライバルとして見られるようになったのは明らかな変化であり、成長したところだと思います。