週刊MLBレポート2025(毎週木曜日更新)

749日ぶり勝利の投手・大谷翔平が語った残す課題とは? 自らのボブルヘッドデーで逆転の口火を切るなど投打で躍動

丹羽政善

リハビリはいよいよ最終段階へ

試合後にインタビューを受けた大谷翔平。5回のピッチングをどう振り返ったか 【写真は共同】

 とはいえまだ、課題がある。この日はカーブとスプリットがテーマ。カーブは良かったが、スプリットの精度に納得がいかない。

「ムーブメントは悪くなかったかなとは思いますけど、やっぱりスポット自体が、全部の球種に言えることですけど、特にスプリットに関してはまだ、よくはないのかなと思う。(今後の課題としては)投げるスポット、コマンドのところが一番かな」

 スプリットを11球投げたが、相手が振ってくれたのは2球しかなかった。空振りは1球だけ。ストライクゾーンからボールになるような――そんな軌道の球は、少なかった。

 ただ、カーブとスプリットを投げたことは、リハビリが最終段階に差し掛かっていることを意味するという。

「リハビリの段階として、まず第一は真っ直ぐ。ファーストボールをいい球速で投げ切るっていうのが一番。カーブとスプリットは最後の段階。これがしっかり投げきれれば、自分の中で、フルでいけるという自信を持てる」

 五回を投げきれたが、100%の自信を得られたかといえば、それはもう少し先になりそう。ただ、その先も見えてきたその手応えは、言葉の端々、表情に滲んでいた。

 さて八回、大谷の大きな打球が、レフトポール際に上がった。

 入るのか?

 ファンの視線が、白球を追う。フェンスを越えれば、ダメ押し。今季初勝利を自らの一打で、確実にするところだった。打球初速103.4マイル。打球角度41度。飛距離は354フィート。メジャーの30球場では、12球場でスタンドインという飛距離でもあったが、わずかに届かなかった。

 これが、今季の飛ばないボールの影響なのか? ――とも思ったが、大谷に聞くと、「あれは、スライスですね」と少し悔しそうに、頬を緩めただけだった。

(企画構成:スリーライト)

2/2ページ

著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

当サイトには一部アフィリエイトリンクが含まれています。

リンクから商品・サービスをご購入いただいた場合、スポーツナビに収益が発生することがあります。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント