攻守を司る「最後の砦」 福澤達哉が語るアウトサイドヒッターの指命
「負けないチーム」への進化 世界選手権のカギ
監督や選手が代わった中で最初の大会となったネーションズリーグでも、「これが日本の生命線」だという意識は根づいていました。ではここから日本がもうひと段階上のステージで戦うためには何が必要か。それは「負けないチームにしていく」ことです。
世界のトップ4に入る、強豪と呼ばれるチームはいかなる状況でも必ずカムバックする。なぜできるかと言えば「ここで負けない」というプライドがあるからです。プライドを得るための、最初のスタートが「常勝チームになること」。もちろん試合によって好不調はありますが、サーブが入らない、サーブレシーブが乱れた、という状況でも個のパフォーマンスに頼るのではなく、「これさえできていれば絶対に負けない」というゆるぎない自信やプレーを作り上げることです。
プレー1つ1つのクオリティを追求するのも大事ですが、完璧を求めすぎればマイナスに働くこともあります。だからこそ、練習ではクオリティを追求しながらも試合の中ではゲームの流れを読み、打開できるオプションを持って、ゲームをコントロールする。その柱になるのが、すべてのプレーに関係するアウトサイドヒッターなのです。
セッター、リベロ、ミドルブロッカー、オポジット。すべてのポジションに役割があり、大切なことに代わりはありません。でも、ここが崩れたら立て直せない「最後の砦」であるアウトサイドヒッターたちが、世界の最高峰でどんな戦いを見せるか。ぜひ、注目して下さい。
(企画・編集/リファイド)
福澤 達哉(ふくざわ・たつや)
ワールドグランドチャンピオンズカップでは日本男子32年ぶりの銅メダルを獲得し、ベストスパイカー賞を受賞。以降、長きに渡り日本代表の主力として活躍。
クラブとしては、2009年にパナソニックパンサーズ(現:大阪ブルテオン)に入団。
国内タイトル3冠を3度達成するなどチームの優勝に貢献。15~16年にブラジル、19~21年にフランスでプレーするなど海外にも活躍の場を広げる。
2021年8月、現役引退。現在は、パナソニックグループで社員として働きながら大阪ブルテオンアンバサダーやバレー解説などで幅広く活動している。