識者が選出「夏の甲子園ベストナイン」 下級生の活躍が目立った今大会、1年生で食い込んだのは?
逸材が多い2年生投手のなかでも安定感は末吉が一番
右投手ではドラフト1位候補である石垣元気(健大高崎3年)が大会歴代最速に並ぶ155キロをマークしたが、チームは初戦で敗れ、2イニングのみの登板に終わった。また早瀬朔(神村学園3年)、吉田大輝(金足農3年)の2人も持ち味は発揮したものの、ともに初戦で姿を消している。
そんななかで1人を選ぶなら、やはり織田翔希(横浜2年)になるだろう。1回戦の敦賀気比戦では、雨天で1時間以上の中断がありながらも完封。続く綾羽戦では好リリーフを見せると、3回戦の津田学園戦では今大会2度目の完封勝利と見事なピッチングを披露した。
力を入れた時のストレートはコンスタントに140キロ台後半をマーク。指先の感覚が素晴らしく、制球力も高い。また変化球は、春まではカーブ、チェンジアップという遅いボールが中心だったが、この夏はスライダーとフォークも操り、投球の幅が広がった。準々決勝では疲れもあってか打ち込まれたものの、大会トータルで見れば十分なパフォーマンスだったと言えるだろう。
他の右投手では、木下鷹大(東洋大姫路3年)、菰田陽生(山梨学院2年)も見事な投球だった。
左投手では吉川陽大(仙台育英3年)、廣瀬賢汰(尽誠学園3年)、髙部陸(聖隷クリストファー2年)なども素晴らしかったが、総合的に見て末吉良丞(沖縄尚学2年)をトップと判断した。
1回戦の金足農戦では14奪三振で完封。タイブレークにもつれ込んだ仙台育英との3回戦では11回を投げて12奪三振で3失点にまとめ、吉川との好投手対決を制した。たくましい体格はとても高校2年生とは思えないものがあり、スピード、コントロール、変化球の全てが高レベルだ。春と比べて特に制球力が格段にアップし、内角の厳しいコースを突けることが大きい。織田、菰田、髙部など逸材の多い2年生投手のなかでも、安定感ではナンバーワンという印象を受けた。
横山は何かが突出しているわけではないが全てがハイレベル
打っては2回戦、3回戦と2試合連続で3安打を放つと、準々決勝ではホームランを放つなど4番として打線を牽引。守備面でも捕球、送球ともに安定感があり、下級生の投手2人の良さを引き出すリードも光った。何か1つが突出しているわけではないが、攻守全ての面で高いレベルにあり、上のカテゴリーでも重宝される可能性は高い。