河村、比江島、渡邊が不在のアジアカップ ホーバスジャパンの命運を握る5人の若手キーマン

大橋哲也

多くの主力が不在のアジアカップで求められるのは若手の奮起。このサンロッカーズ渋谷コンビにも期待がかかる 【Photo by Takashi Aoyama/Getty Image】

 男子バスケットボールのFIBAアジアカップ2025が、8月5日にサウジアラビアのジッダで開幕し、日本代表は6日にシリアとの初戦を迎える。今大会には23年のFIBAワールドカップ、24年のパリ五輪で活躍した河村勇輝、比江島慎、渡邊雄太が不在。1997年大会以来の決勝進出、そして71年大会以来54年ぶりの優勝を目指すうえでは、新戦力の奮起がより一層求められるはずだ。今大会でキーマンとなりそうな若手5人をピックアップする。

ジェイコブス晶(SF/21歳/フォーダム大)

果敢に3ポイントを狙う積極性に加え、献身的な働きも光るジェイコブス。ホーバスHCもとりわけ大きな期待を寄せる 【Photo by Takashi Aoyama/Getty Images】

 チーム最年少ながら、7月に日本と韓国で行なわれた6つの強化試合のうち5試合で先発出場。パリ五輪からロスター入りし、トム・ホーバスHCのシステムを把握していることに加えて、果敢に3ポイントを狙う積極性、203センチのサイズに似合わぬ器用さが強みだ。

 7月19日、20日のデンマーク戦に向けて配布されたパンフレット内で、ホーバスHCはジェイコブスについて、「アジアカップに連れて行くつもり」と断言していた。まだ本大会のメンバー発表前で、多くの候補者が残っているなかでのこのコメントは、ジェイコブスに対して相当の信頼と期待を寄せている証拠だろう。

 そのデンマークとの2試合ではいずれも3点と得点は伸びなかったものの、シュートを打たなかった場面ではコーナーからオフェンシブ・リバウンドに飛び込む姿が何度となく見られた。そうした献身的な働きは、大黒柱ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)のインサイドでの負担を軽減することにもつながる。コーナースリーによる得点はもちろん、スタッツに残らない部分での貢献度も高めて勝利に貢献したい。

狩野富成(C/23歳/サンロッカーズ渋谷)

A代表デビューから間もない狩野がアジアカップのロスター入りを勝ち取った。ジャンプ力とリムプロテクトに自信のビッグマンだ 【Photo by Takashi Aoyama/Getty Images】

 7月6日のオランダ戦でA代表デビューを果たした206センチのビッグマンは、わずか10分51秒の出場で5リバウンド、4ブロックを記録するという強烈なインパクトを残した。とりわけ試合最終盤で見せた、相手のコーナースリーをペイントエリアから駆けつけて叩き落したブロックは、持ち味である機動力と跳躍力が存分に活かされた場面だった。

 その後の試合ではオランダ戦ほどのインパクトは残せなかったものの、川島悠翔(シアトル大)、山﨑一渉(ノーザン・コロラド大/今大会はリザーブとして帯同)、渡邉伶音(アルティーリ千葉)といった他の若手ビッグマンとのポジション争いを制し、ロスターの座を勝ち取った。

 チーム内では川真田紘也(長崎ヴェルカ)と2番手センターの座を争うこととなる。代表では一日の長がある川真田に対し、「ジャンプ力とリムプロテクトの部分では勝てると思う」と自信をのぞかせる。4歳年上の先輩にも臆さない鼻息の荒さで、短期決戦に臨むチームを勢いづかせたい。

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著者プロフィール

1983年生まれ、栃木県出身。2006年から14年までバスケットボール専門誌『ダンクシュート』編集部に在籍。『DAZN』を経て、19年から楽天グループ株式会社が運営する『NBA Rakuten』のマーケティング&コンテンツ課に所属。『NBA Japan』、『Number』、『Sporting News』に寄稿経験あり。試合中はプレーよりも選手のシューズに目が行きがち

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