全英女子で世界を驚かせた“日本旋風” 海外記者が日本人記者を取材?
海外記者が日本人記者を取材!?
それにもかかわらず、大会初日の午後、会場内にあった上位6名のリーダーボードが日の丸で埋めつくされた。その一角に名前を連ねた山下美夢有も、「メジャーで、こんなに日本人の名前が並んでいるのを見たのは初めてです」と驚きの感想を語っていた。
ざわついていたのは日本人だけではなかった。
「Why are the Japanese so strong?(なぜ日本人はこんなに強いのか?)」
英国でもっとも権威ある日刊紙『The Times(ザ・タイムズ)』の記者が、日本人記者にその理由を尋ねてきた。メディアセンターでは“逆取材”が始まっていたのだ。さらに、選手の名前の正しい読み方を聞かれたり、一部の記者たちは自らの原稿執筆に加え、海外メディアからの質問にも対応せざるを得ないという、珍しい“繁忙”に追われた。
海外記者が日本人記者を取材!?
ほとんどの英国メディアは彼女の動向を報じつつも、日本人選手の活躍にも大きく注目している。
イギリス最大のスポーツ専門メディア『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』は、大会初日に「Japanese stars dominate opening day(日本の選手が初日を支配)」との見出しで速報を配信。大会開始からわずか数時間で、日本人選手がメジャー大会の主役となっていることを世界に伝えた。
大会公式インスタグラムでも、「A strong Japanese presence at the top of the leaderboard after round one(初日終了時点でリーダーボード上位に日本勢の存在感)」と投稿され、SNS上でも“日本旋風”が広がっていった。
地元ギャラリーが日を追うごとに日本人選手に関心を高める
“ラブリーショット”と山下のショットに感嘆していたイングランドのブリストルから来たギャラリーに山下のプレーの感想を聞くと、「素晴らしいプレーですね。ショットもすごいけど、コース攻略がうまくできている」と、目の肥えたメジャーのギャラリーも納得の様子だった。
ウェールズの方に山下のことを知っていたかと尋ねると、「知らなかった。でもどんな時でも冷静に正確なショットを打っていて、エクセレントだね」と感想を語っていた。
最終日になるとますます地元のギャラリーが増え出した。イングランドのブライトンから来たというギャラリーは、「ボールの弾道が低いのが良いですね。高くしないので風の影響を受けないんです。だからこの強風でも彼女が良いスコアを出せるのです」と解説をしてくれた。実は山下はドライバーのロフトをやや立てたりしていたという。メジャーはギャラリーの目も正確だ。
最終日のバックナイン、16番ホールを終えた時点で山下美夢有が2位に3打差をつけると、ギャラリーからは “YAMASHITA, Come on!” の声が頻繁に聞こえるようになった。まるでメジャー初制覇の瞬間を後押しするかのように、現地のファンたちは興奮を隠さず、エールを送り続ける。
その一方で、日本から駆けつけたファンは「頑張れ!」と大声で声援を送りつつ、一方で「見ているだけで緊張するね」、「なんとか耐えて欲しい」との声があちこちで漏れ聞こえてくる。実は筆者も緊張していたひとりだった。