高校生屈指のスケールで制球力備えた大型左腕/完全試合達成右腕はプロ入りなるか
今回は地方大会で敗れたものの、高いポテンシャルを見せた2人の高校生投手を紹介します。
高校生屈指のスケール!春から急成長を遂げた大型左腕
【将来像】大型の伊原陵人(阪神)
上半身の使い方と腕の振りは伊原とイメージが近い
【指名オススメ球団】オリックス
大型投手の育成が上手く、左投手の絶対数が少ないことから
【現時点のドラフト評価】★★☆☆☆
支配下での指名濃厚
甲子園出場は2000年春から遠ざかっているものの、中京大中京で夏の甲子園優勝を果たした大藤敏行監督が2018年に就任してから多くの選手をプロに輩出している享栄。そんなチームで今年有力候補になりそうなのがエースの小山隼和だ。入学当初から大型左腕として評判となっており、2年春からは主戦となっている。ただ昨年まではまだまだ体が細く、ストレートは130キロ台中盤程度と、ドラフト候補としてはかなり物足りない印象だった。
スカウト陣の間からその名前がようやく聞かれるようになってきたのは今年の春からだ。冬の間に10㎏以上体重を増やしたことでボールの勢いもアップしたという。その成長ぶりを確かめるべく、7月23日に行われた愛知大会準々決勝の対東邦戦に足を運んだ。
この試合で小山は1対1の同点で迎えた6回のワンアウト一・二塁から登板。立ち上がりに少しコントロールが甘くなり、2本のタイムリーとボークで3点を勝ち越されてチームもそのまま敗れたが、7回と8回は一人の走者も出さない見事なピッチングを見せてポテンシャルの高さをアピールした。
上半身の力が強いフォームでステップの幅が狭いのは気になったが、無駄な動きは少なく、スムーズに前で大きく腕が振れるのが長所だ。体幹の強さは下級生の頃とは別人のようで、背筋を上手く使ってしっかりボールを抑え込むことができている。ストレートは立ち上がりからコンスタントに140キロを超え、最速は145キロをマークしたが、数字以上に打者の手元で勢いが感じられた。
もうひとつ大きな成長を感じたのが制球面だ。この日は31球のうち、ボール球はわずかに8球であり、走者を背負った場面でもしっかりストライクに投げ込むことができていた。少しもったいなかったのは右打者にも左打者にも外角一辺倒になっていたところで、立ち上がりはそれが甘くなったところをヒットにされていた。もう少し内角に狙って速いボールを投げ込めるようになれば、投球の幅はさらに広がるだろう。
プロ志望届を提出するかどうかはこれから考えるとのことだが、これだけスケールの大きい左腕で、高い制球力を備えているというのは貴重である。東邦戦にも多くのスカウトが視察に訪れており、プロ志望となれば獲得を検討する球団は多くなりそうだ。