井口資仁がMLB日本人投手を徹底分析 離脱の佐々木朗希は「毎年ケガをしている時期だったので…」
投手・大谷は9月には万全の状態へ
当初、復帰はオールスター以降と言われていましたけど、実戦形式で投げるなら試合で投げたほうがいいということで、復帰が早まりました。1イニングずつ増やしながらという形ですけど、ここまでは思っていた以上に順調ですね。球のスピードもしっかり出ていますし、スライダーでもしっかり空振りを取れています。非常にいいリハビリをして復帰してきたのかなという印象です。今後は4イニング、5イニングと長いイニングを投げていくと思うので、8月、9月、そしてプレーオフと、先発の軸として回っていくことになるんじゃないでしょうか。
――ここまで4シームやスライダー系が主体で、スプリッターをあまり投げていない印象だが、その点については?
キャンプではシンカーを練習していましたけど、ここまではどちらかというとスライダー系で空振りを取るシーンが目立ちます。(スプリッターを減らしているのは)まずはピッチングの軸になる真っすぐとスライダーを短いイニングのなかでしっかり投げたいというところもあるのだと思います。もちろん、今後イニングが長くなっていくと、(相手打線の)2巡目、3巡目と対戦することになりますし、スプリッターだったり、シンカーだったり、カーブだったり、いろんな球種を混ぜながら、球数が増えすぎないようなピッチングをしていくのでしょう。
――先発投手として5イニング、6イニングを投げるのはどれくらいの時期になるのか?
前半戦の最後の登板で3イニング投げたので、今後4イニング、5イニングと増やしていって、8月くらいには5~6イニング投げることになると思います。ただ、イニングが増えると身体への負担も大きくなりますし、やはり目指すところとしては9月とかプレーオフに万全の状態でローテを回れるようになるということでしょうね。
――ドジャースが投手・大谷に求めるものとは?
やはりシーズン終盤の優勝争いやプレーオフにおいて、先発の軸になってもらうということだと思います。チームとしても先発陣は苦しい状況ですし、大谷と山本(由伸)の2人にしっかり軸になってほしいというところでしょうね。
佐々木朗希はしっかりと自己分析を
1年目ということで、どうしてもボールだったり、マウンドだったり、環境だったり、まだ全然フィットしていないのかなという感じはありますよね。コントロールの部分で苦しんでいたり、フォークが抜けてしまったり、そういうのを繰り返すなかで少しずつ4シームのコントロールがついてきて良くなってきた感じもありました。あと、体力面の課題というのがドジャースに行ってからも出てきていますけど、これからの伸びしろもある選手ですし、そういう(将来を期待される選手という)立ち位置で行ったわけですから、いろいろ経験しながら1年間戦える体力をつけていくというのが今後の彼には必要なことなのかなと思います。
――当初は中6日でローテを回っていたが、初の中5日の直後に故障してしまった。
毎年ケガをしている時期だったので、彼としても一番しんどい時期に中5日になってしまったのかなと。ドジャースはそのあたりのことをもう少し考えながらローテを回していくのかなと思っていましたけど、チームとしても一番台所事情が苦しい時期でしたし、今後はそういうチームの要望にも応えられる選手になっていかないといけないですね。
――5月13日に右肩のインピンジメント症候群で負傷者リスト入り。デーブ・ロバーツ監督から「順調なら8月中に復帰できるかも」という話も出てきているが。
ローテに戻る/戻らないは別として、日本とは違うトレーニングをしていると思いますし、これからの自分に合うトレーニングを見つけていかないといけないですよね。毎年同じこと(負傷者リスト入り)を繰り返してはいけないので、それを打破するようなトレーニングだったり、コンディションの整え方だったり、そういうものを見つけられればいいなと。もちろんアメリカのボールや環境に慣れることも必要ですし、1年目からいろんな経験ができているのは彼にとってプラスになっているんじゃないですかね。
――ドジャースが佐々木に求めるものとは?
数年後にしっかりローテを回れるピッチャーになってほしいということが一番だと思います。将来的には大谷、山本と3人で1年間ローテを引っ張ってほしいという思いもあるでしょう。同世代のポール・スキーンズ(パイレーツ)が活躍していますけど、人によって成長過程は違いますし、どのタイミングで一気に成長するかというのも人それぞれ違いますから、スキーンズとか山本と比較してしまうのもかわいそうですし、まずはしっかり自己分析をして、どういうピッチャーになっていくかということが大事でしょうね。まだまだやるべきことは多いので、今後の成長に期待したいです。