週刊MLBレポート2025(毎週木曜日更新)

回転効率が下がった大谷の4シームと、軌道が変わったスプリット… 2球種の変化はアームアングルが影響?

丹羽政善

投手復帰3試合目のロイヤルズ戦(現地時間6月28日)で大谷は100マイル以上を記録し、「進歩はしてるのかな」と語った 【Photo by Brandon Sloter/Getty Images】

復帰3戦目の4シームは回転効率が高かった

 ドジャースは7月21日(※日時はすべて現地時間)、ルー・トリビーノをDFAとし、エドガルド・エンリケスの昇格を発表した。

 今週末、米ニューヨーク州クーパーズタウンでは、イチローさん(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の米野球殿堂入りセレモニーが行われるが、そのイチローさんと最後に対戦したのが、トリビーノ。当時彼は、アスレチックスのセットアッパーだったが、米国に戻ってから、じっくり最後の打席のことを聞いたことがある。

 対戦した時点で彼は、「あれがイチローの最後の打席になるとは知らなかった」そうだが、「球場全体の雰囲気が異様で、ひょっとしたら、そういうことなのか?」と感じたという。「それまでとは、明らかに空気が違ったから」。

 1球ごとの球場の反応、その都度、どんなことを考えていたのかを詳細に振り返ってくれたが、「イチローと対戦した最後の投手として名前が残るとしたら、それは光栄なこと」とも話した。
 その彼が5月半ば、ドジャースに移籍してきた。久しぶりに会って当時の話をしたが、またいろんな面で助けられた。

 日本時間26日(土)にテレビ朝日系「タモリステーション」で、大谷翔平特集が放送される。今回も取材に携わらせてもらったが、睡眠がいかに疲労回復に効果があるか、というパートでは、彼が様々な情報提供をしてくれたのである。

 大谷が疲労回復のため、睡眠を大切にしていることは知られている。ドジャースも球団としてリカバリーを重視し、昨年のオフ、クラブハウス、トレーニング施設を改修した際、昼寝部屋を作った。それも知られていることではあるが、塩分で体が浮くアイソレーション・タンクなども導入している。

 ただ、それだけではなかった。トリビーノがちょうど移籍してきた日、「急に呼ばれたので、寝不足」と話していたが、「昼寝部屋があると聞いて、早速利用しようとしたら、とんでもないものがあった」と目を丸くした。

 それは、番組が放送された後に改めて紹介したいが、どんなものかと聞くと、ちょっとスマホを貸してくれと言って筆者のスマホを手にし、2種類のベッドを検索して、「これとこれだ!」と教えてくれた。

 そのうちの一つは、キャンプ中にお試しで設置されたもの。すると選手に好評で、いつも順番待ちが発生するので、フレディ・フリーマンは開幕後、個人で購入してしまった。彼にもその効果を聞いたので、放送を楽しみにしてほしい。

 さて番組では、回転効率が以前より増した4シームの“質”についても、触れられる見込み。大谷自身、復帰3戦目となったロイヤルズ戦の後、こんな話をしている。

「今日みたいに100マイル近く出ている中でも、浮力も悪くなかったですし、それなりのスピン効率だったと思うので、まぁ、進歩はしてるのかな」

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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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