鮫島彩の目にE-1選手権での「チャレンジ」はどう映ったか? 国際大会での経験が選手たちの急成長につながる
短期間での連携の難しさと、見えたチームの狙い
鮫島彩(以下、鮫島) 前半の試合運びが少しもったいなかったように感じました。特に守備の面。もう少し選手同士でよい距離感を保って、守備陣形をもっとコンパクトにできていれば、相手からボールを奪い切れたであろう場面が多くありました。前線の選手と後方の選手が少し分断されてしまっていたように感じます。ボールを取り切れさえすれば、そこからショートカウンターに繋げることもできたと思うので、少しもったいなかったかなと。
一方で、狙いがはっきりしていてよいと感じる部分もありました。中国がハイラインで戦ってくることは試合前から分かっていたと思いますが、その背後を狙う意識でチーム全体がきちんと統一されているのは伝わってきました。招集されてからチームづくりに時間をかけられる感じではなかったと思いますが、その中でもやるべきことをやろうとしている姿が見えたのは収穫だったと思います。
チームとしても個人としてもチャレンジのできる大会
鮫島 私が選手として出場していた時と一緒で、E-1選手権というのはチームとしても個人としても、いろいろチャレンジができる大会なのかなと思います。今回のなでしこジャパンも、ほぼWEリーグの選手だけで構成され、初招集の選手が11人もいました。まさにチャレンジだと感じました。
今日の中国戦は試合展開的になかなか難しかったと思いますが、前の2試合では各々のストロングポイントをアピールできていた選手も多くいたと思います。
それぞれの選手の特徴を知っている立場からすると、「もっと良いプレーを持っているのに」とか「ここのスペースがあった方が活きそうだな」と感じる部分もありました。やはり普段一緒にプレーしていない分、それぞれの特徴を100%活かしきることが難しい。それが、初招集の選手が多かったり、初めて一緒にプレーする選手が多いチームの特徴なんだろうなと思います。
国際大会の経験を持ち帰り、急成長する選手に期待
鮫島 それはもちろんあります。この大会でうまくいくかどうかだけが、代表活動の意義ではないのかなと。一度、代表に呼ばれて国際大会を経験すると、その後の日々のトレーニングや試合で向き合う自身の課題のレベルが一つ上がります。「国際大会で結果を出すにはもっとこうしなきゃいけない」というような考え方になってくると思うんですね。
そういった意味では、今回の経験をWEリーグに持ち帰って、そこから本当に急成長する選手が出てくるんじゃないか、という期待は持っています。今回すぐに代表に食い込んでいけるかどうかは監督次第ですが、この経験を通じて一気に伸びる選手は出てきてほしいし、出てくるんじゃないかなと思います。