東大生がカバディでMVP アジア大会を目指す異色エースの挑戦
今回のチャレンジカップは、学生または日本カバディ協会への会員登録後4年未満の選のみが出場。競技歴の浅い選手が多い、いわば「新人大会」だ。攻撃のエース格としてチームをけん引した今福は「2月の全日本学生大会は、チームでまとまって優勝できたのですが、4年生だった主力が大学を卒業して、4月から新体制。それでも良い結果を得られて良かったです」と優勝を喜んだ。
日本代表監督も納得のMVP選出
今福は、攻撃のエース。コートの角に一人の相手を追い込み、相手の仲間が囲い込みに来ると、急に方向を変え、寄ってきた相手にタッチを決めて帰陣するプレーが何度も見られた。「決勝では、苦しい場面で点を取った感覚がなく、味方の安定した守備に救われた部分が大きかった」と話したが、1点差の接戦だった準決勝では、攻撃で何度も複数得点を決め、逆転勝利に貢献。視察していた日本代表の新田晃千監督は「今日は、ほかの選手を選べないでしょう」と今福のMVP選出に納得の表情だった。
漫画、コロナ禍、バブルサッカー……迷路のような競技への入り口
その後、見事に東京大学に合格。サークルを探していた。高校でディベート同好会に入った理由の一つが、マイナーなジャンルであれば、活躍できるチャンスが大きくなること。似た基準で探して目についたのは、空気を入れてふくらませたウレタン素材を上半身にかぶって行うバブルサッカーだった。しかし、勧誘を受けた場で「ほかにやりたいサークルはないの?」と聞かれてカバディを挙げると、なぜか「早稲田にサークルがあって、自分もやっている。一緒に行こう」とカバディに誘われた。