データ分析・二軍で光る男たち

【二軍で光る男たち】西武の高卒ドラ5が見せる抜群の制球力 オリックスは2年目右腕がピンチで粘り強い投球

データスタジアム株式会社

二軍で抜群の安定感を発揮しているオリックス・権田琉成 【写真は共同】

 各球団のファームでは、若手やベテラン選手たちが一軍昇格を目指して奮闘している。今回は楽天、オリックス、西武のファームで一軍で活躍が期待される選手や支配下昇格を目指す選手の動向をデータから追っていきたい。

※表データはすべて2025年5月22日終了時点

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次世代を担う若手投手陣がランクイン

【データ提供:データスタジアム】

 最もストレート割合が高かったのは、抑えを任せられている泰勝利。球速は150キロ未満がほとんどでありながら、ここまで防御率1.29で13セーブを記録。一軍デビューに備え、自慢の直球に磨きをかけている。2位の坂井陽翔は、ここまで3先発を含む5試合に登板。5月18日の日本ハム戦では6回以降につかまるも、5回までは1失点と試合をつくった。一軍は先発が手薄なだけに、今後の成長に期待したいところだ。3位には坂井と同じ高卒2年目の日當直喜が名を連ねた。現在11試合連続無失点中で、その間は打者37人と対戦してヒットはわずか3本しか打たれていない。今季初昇格に向けて、猛アピールを続けている。

若手内野手がストレートに対して力強い打撃を見せる

【データ提供:データスタジアム】

 楽天の一軍は、ストレート打率がリーグ最下位の.230と直球をやや苦手としている。一方、二軍では内野手の2選手がストレートに対して3割超えの打率をマーク。5年目の入江大樹は、5月14日に直球を捉えて今季公式戦1号となるソロを記録。高卒2年目の青野拓海はストレートに対して13打数4安打、そのうち2本が二塁打と力強い打撃を見せている。一軍は内野のレギュラーが固まりつつあるが、持ち味をアピールして競争に加わりたいところだ。3位には田中和基がランクイン。8日の登録抹消後、二軍で記録した5安打中4本はストレートを打ち返している。引き続きバットで存在感を示し、早期の一軍復帰を目指す。

苦しいリリーフ事情を救うピッチャーは現れるか

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 一軍では救援防御率が両リーグワーストと苦しむオリックスだが、ファームで好成績を残すリリーフ陣が上位に名を連ねた。トップに立ったのは、4月下旬に一軍デビューを飾った2年目右腕・権田琉成。二軍では計18回2/3を投げて1失点と抜群の安定感を発揮。イニング数を上回る22個の三振を奪っている。再び一軍のマウンドに上がるべく、状態の良さをキープしたい。2位に入ったのは、10年目の井口和朋。ここまで15試合に登板して防御率0.69をマーク。5月16日には一軍再昇格を果たした。3位には昨オフに現役ドラフトで加入した本田圭佑がランクイン。走者なし時が被打率.257なのに対し、走者あり時は同.188と粘り強さを見せている。

一軍昇格を目指す若武者が外野への飛球を量産

【データ提供:データスタジアム】

 オリックスの二軍では、杉澤龍が最も高い外野フライ割合をマークしている。5月22日の試合では、2点ビハインドの9回に今季公式戦1号となる同点2ランを記録。今後も力強さが増した打撃でアピールを重ね、一軍昇格を果たしたいところ。2位には高卒2年目の堀柊那がランクイン。捕手としてチーム最多となる38試合に出場し、盗塁阻止率.400を記録するなど守備面でも存在感を示している。3位の西野真弘は二軍で打率.293を残し、5月20日に一軍再昇格。太田椋が負傷の影響で戦線離脱したこともあり、巡ってきたチャンスをものにしたいところだ。

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著者プロフィール

日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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