高校スポーツ各競技の「最強地区」はどこだ!? 団体&個人球技から駅伝、武道系まで網羅
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ラグビーで神奈川と双璧をなす福岡は男子バスケ界も牽引
かつては埼玉や静岡が隆盛を誇った高校サッカー選手権では、青森の近年の実績が飛び抜けている。同県代表として昨年度まで28年連続出場中の青森山田が、過去10大会で4強入り7回。そのうち優勝を4回飾り、準優勝は2回を数える。また複数の高校が「選手権」で好成績を残している県としては、千葉が挙がるだろう。2000年度以降、市立船橋が2回、流通経済大柏が1回優勝しており、準優勝は市立船橋が1回、流経大柏が昨年度の大会を含めて3回だ。
ラグビーでは、桐蔭学園が直近6大会で花園優勝を4回果たしている神奈川、東福岡が2013年度から2023年度まで同大会で11年連続4強入りした(うち3回優勝)福岡が双璧か。また毎年3校が全国高校ラグビーに出場し、過去13年間で常翔学園(1回)、東海大仰星(4回)、大阪桐蔭(1回)の3校が日本一を勝ち取っている大阪勢の実績も特筆に値する。
福岡はまた、男子バスケットボール界を牽引する存在でもある。NBA選手の河村勇輝らを輩出した福岡第一に加え、福岡大大濠もウインターカップの上位の常連で、2019年と2023年には両校が決勝の舞台で頂点を争った。一方、女子バスケでは京都精華学園がウインターカップ3連覇中とはいえ、やはり同大会優勝通算24回を誇る桜花学園の実績が際立つ愛知が「最強」か。岐阜女子が過去10年で優勝2回、準優勝3回という岐阜の戦績も素晴らしく、東海勢の強さが目立つ。
駅伝の「最強地区」は山陽エリアか
昨年の全国高校駅伝では、男子が佐久長聖、女子が長野東と、長野勢が男女アベック優勝を飾った。大会連覇を達成した佐久長聖は通算4回目の優勝で、長野東は2022年に続く日本一だった。この長野に加えて広島も、「駅伝・最強地区」の称号にふさわしい実績を誇る。男子の通算優勝回数が大会最多(11回)の世羅は、女子も全国制覇を2回果たしており、2020年には男女ダブル優勝の快挙を成し遂げた。
さらに広島のお隣、岡山も忘れてはならない。男子は倉敷が過去9年で3回優勝。女子は興譲館が2005年と2010年に全国の頂点に立っている。1980~1990年代に男子の西脇工と報徳学園が都大路を沸かせたかつての王国・兵庫も含めれば、山陽エリアが「最強」と言えるかもしれない。
その兵庫の高校が、10年ほど前から強さを見せつけているのが硬式テニスだ。相生学院が男女とも全国トップクラスの実力を誇り、特に男子は2012年の初優勝からインターハイの学校対抗を制すること4回。3大大会の1つである選抜大会では、2019年から5連覇を成し遂げた。女子も2015年、2018年、2023年にインハイで優勝している。
「相生学院には充実した練習施設と優れた指導者が揃っており、全国から集まってきた優秀な選手がともに刺激を受けながら成長できる環境が整っています。ジュニア年代にどれだけ集中的に練習に打ち込める環境が整っているか。将来的にプロやテニスの強豪大学を目指すような子は、そうした高校を選択して集まり、当然ながらそういう学校は優秀な成績を収めています」
テニス専門誌の『スマッシュ』編集部のある編集者は、相生学院の強さをこう説明する。