パリ五輪後初の世界卓球で注目の若手選手は? ロスでのメダルを狙う新星たちも続々登場
1年で世界ランキング急上昇。初出場でメダルを狙う大藤沙月
中学3年、高校1年で全日本ジュニア2連覇を達成するなど、小学生時代から国内では同年代のトップを走り続けてきた大藤。しかし、コロナ禍なども重なり、同い年の木原美悠に比べると国際大会では実績を残せないでいた。
そんな中で坂本龍介コーチに指導を仰ぐようになり、プレースタイルの改造に着手。もともと大藤は守備力と安定感が高く、ラリーを重視したスタイルだったが、より攻撃的でパワフルなスタイルを志向。これが見事にハマり、みるみるうちに好成績を積み重ね、世界ランキングも上昇させていった。
世界卓球は今回が個人戦、団体戦通じて初出場。大会前の公開練習でも口ぶりから高揚感が感じられた。「すごく憧れていた舞台なので、そこで3種目に出場できるのは今からとても楽しみ。最近は対策されて勝ちにくくなる中で、入れにいくプレーが増えて自分の調子が崩れてしまっていた。またイチから攻めの卓球に戻そうと思ってやっています」(大藤)
また、同い年で中学から現在まで同じチームで腕を磨く横井咲桜との女子ダブルスも現在世界ランキング1位。優勝も狙える位置におり、注目してもらいたい。
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アジア優勢に終止符を打つか。欧州女子期待の3人
そのカウフマンが一躍脚光を浴びたのは、昨年のパリ五輪団体戦。当初はリザーブにも入っていなかったが、開幕前、さらには大会期間中に代表メンバーの故障が相次ぎ、リザーブメンバー、さらには出場メンバーへと昇格。そうして迎えたパリ五輪団体戦では1回戦、準々決勝で2勝をあげて、1・2番手が不在のドイツを準決勝へ導く活躍。さらに日本との準決勝では張本美和をストレートで破る衝撃の1勝をあげた。
歌詞を全て記憶するほどのテイラー・スウィフトファンであり、犯罪学や法医学にも興味があるというカウフマン。昨年末には日本に滞在して武者修行も積んでおり、その成果を世界卓球で披露できるか。
ヨーロッパ女子では20歳のプリシカ・パヴァデ(フランス)も注目選手。小柄だが、身体能力が高く、ヨーロッパ予選を通過して16歳で東京五輪シングルスに出場。自身2度目の五輪となったパリ五輪では団体戦、シングルスとも消化不良の結果に終わったが、その鬱憤を今回の世界卓球で晴らしたいところだ。また、オリンピアンでありながら、ソルボンヌ大学で自然科学を学ぶ大学2年生でもある。