人気YouTuberはどんなクラブを使っている?菅原大地プロの最新クラブセッティングを紹介!
以前、ゴルフショップで働いていた経験もあるそうで、グリップやシャフトの交換も自分で行うことができるとのこと。そんな菅原プロならではの戦略的なクラブセッティング、ぜひ最後までご覧ください。
菅原大地プロのクラブセッティング
菅原: ドライバーやウェッジなど、変わっていくものもありますね。2025年は、自分の中では結構多くのクラブが変わった方だと思います。
鶴原: では早速、ドライバーからお願いできますでしょうか。
菅原: ドライバーは2025年発売のPING「G440 LST ドライバー」の9度です。私のドライバーのヘッドスピードは平均で48m/sくらいで、コースで振ると飛距離は大体270〜280ヤードほどになります。
鶴原: 少し控えめな見積もりにも感じられますね。
菅原: そうですか?良い当たりが出れば290ヤードくらいは飛びます。300ヤードのパー4であれば、積極的に狙っていく距離ですね。ヘッドは9度で、シャフトはフジクラのVENTUS BLACK 6Xを使用しています。
鶴原: カチャカチャはスタンダードの9度の設定で、後ろのウェイトも標準の真ん中の位置のままなのですね。そして、まだとてもきれいですね。
菅原: まだ10ラウンドもしていないと思います。
鶴原: VENTUSは初代モデルですね。なかなか皆さん、初代から変えないことが多いですよね。
菅原: いろいろとテストはしているのですが、今回このヘッドに替えて、今まではVENTUS TR BLUEを使っていました。ただ、相性としてはこちらのシャフトの方が良さそうだということで、この組み合わせに落ち着いています。
鶴原: ヘッドとしてはBLACKの方が相性が良さそうですか?
菅原: そうですね。テーマとしては、左へのミスを極力減らしたいというのがあり、このヘッドに変える際に様々なメーカーのクラブを試打しました。その中で、一番左に行かないヘッドだと感じました。
前作の430シリーズもそうでしたが、個人的にはPINGのクラブが一番曲がらないと思っています。今回、タイトリストのGT2とこのPING G440を試打して、初速はGT2の方が良かったのですが、曲がり幅という点でPING G440を選びました。
鶴原: シャフトも左に行かずに叩けるような感じですか?
菅原: ええ、そうですね。
鶴原: そしてグリップはイオミックですね。このモデルは何になりますか?
菅原: 2.3です。
菅原: 45インチにしています。最近では少し短めかもしれませんね。
鶴原: シャフトは1本だけ挿さっているのですね。
菅原: はい、シャフトは直近でテストしたフジクラシャフト 24 VENTUS BLACK 6Xです。一緒にテストして、最初に打ったVENTUS BLACK 6Xが良かったので、おそらくこのヘッドに関しては変えないだろうと思います。良いシャフトなのですが、今回のPING G440のヘッドとは少し違うと感じました。
鶴原: 菅原大地プロが打ち比べて、初代のVENTUSと24VENTUSではどのような違いを感じましたか?
菅原: 練習場で打った感じでは、24VENTUSの方が少し硬い印象を受けました。私はドライバーでフェードを打ちますが、フェードの度合い、つまりスライスが出やすいように感じました。練習場の環境では、しなり戻りが硬いのかもしれないと思いました。
しかし、コースで打つと、しなる量が少ないのか、あるいは速く戻るタイミングがあるのか、つかまる球も出ました。そう考えると、もう少し粘りを感じられる方が良いかなと感じました。
鶴原: なるほど、よく分かりました。大変参考になります。
鶴原: フェアウェイウッドは3番ウッドの1本だけですかね。
菅原: 1本だけで次はハイブリッドになります。3番ウッドはテーラーメイドの初代のSIMで15度です。
鶴原: 僕もまだ持っています。いいモデルですよね。
菅原: そうですね。なかなかこれは変えられない。バッグに入っている中で一番長くいるクラブだと思います。
鶴原: なるほど、このクラブはカチャカチャを1目盛LOWERに設定しているのですね。これは構えた時に少し開いて欲しいということですか?
菅原: カチャカチャは、実際に打った時の弾道で決めました。あまり構えというよりは、自分が一番理想とするストレートから少しフェード系の球が出てくれるのが、この1目盛ずらした状態だったのです。おそらくヘッドの特性も少し変わるのか、シャフトの向きも変わるので、その辺りが心地よかったです。
鶴原: なるほど、結構低スピンで強い球が打てるモデルだと思いますが、大地プロだと3番ウッドでもグリーンに止まりますか?
菅原: 基本的にスピンは入る方なので、この低スピンのヘッドとの相性が良く、止めようと思えば高い球も打てるのですごく扱いやすいです。低い球でティーショットを打つことが多いのですが、パー5で2オンを狙う時は高い球を打ちます。
鶴原: だいたいセカンドでどのくらいの距離なら、セカンドで使って狙っていこうと思いますか?
菅原: 250〜255ヤードが一番気持ちの良い距離ですね。
鶴原: 260ヤードくらいになると、少し振らなければいけない感じになりますか?
菅原: 少しドローをかけようかという感じになり、270ヤードならもうフルスイングです。
鶴原: 結構ウェイトがトゥ側とヒール側に貼ってありますが、感覚的にですか?
菅原: 10年以上前から、フェアウェイウッドの両サイドに重りを貼るというのが、私のおまじないなんです。これをやると何となく安定する気がします。
菅原: 長さは43インチだったと思います。標準よりも0.25か0.5インチくらい短くしています。短い分、鉛を貼って調整しているというのもあります。
鶴原: なるほど、というような3番ウッドなのですね。
菅原: クラブセッティングは、長さは全体的に短くしています。
菅原: 私は長いクラブより短い方が好きで、短い方が速く振れるタイプなんです。長ければ長いほど速くならないという感じです。
菅原: ロマロ「Ray TYPE R PLUS ユーティリティ」で18度です。つい先日発売されたばかりの新製品です。
鶴原: これはどちらで出会われたのですか?
菅原: 新製品発表会にお邪魔して、良いなと思い、試しに今回入れているのですが、自分のクラブセッティングの中では、いわゆる5番ウッドの代わりなんです。その5番ウッドの代わりとなるクラブが、ゴルフを15〜16年やってきて、今までこれというものが見つかっていないのです。先ほども言ったようにスピンが多く入るので、5番ウッドだと全然飛ばないんですよ。
鶴原: 上にあがってしまうのですね。
菅原: ですから、ハイブリッドも何年も使っているのですが、その中で一番ヘッドとシャフトの組み合わせが難しい番手だと思っていて。ヘッドの癖とシャフトの癖がお互いにマッチしづらい番手なので、どうかと思っていた時にこれを試してみるということになったのです。今のところ、今までで一番良いかもしれないという好感触を得ています。
鶴原: ウッド型にしてはわりと小さめのヘッドですよね。
菅原: ラウンドで1回テストしただけなのですが、練習場で打った感じは結構ビビッときていますね。これはちょっと良い出会いがあったかもしれないというような感触です。シャフトもまだいろいろ試していないので、とりあえず持っていたフジクラのTRハイブリッド85Xを入れています。いくつかシャフトがあるので、それで試しながらという感じですが、最初に試したこのセッティングが良い感じです。
鶴原: これだと230ヤードくらい飛びますか?
菅原: そうですね、230ヤード前後で、しかも少し長いパー3でも使ったりします。パー5の2オンを狙う時に使ったりと、わりとコントロールしやすいというのがテーマですね。ティーショットでも使えますし。まだまだこれはテスト段階です。
鶴原: ちなみに、5番ウッドは長いこと入れていないのですか?
菅原: 5番ウッドはずっと入れていません。ちゃんと入れたことがあるのは、今までに1回あるかないかくらいです。練習場で打ってコースで使おうという段階にすら至らず、最初からハイブリッドだったかもしれません。
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菅原: その下の番手はアイアンになります。4番からPWまで入っていますが、ダンロップ「スリクソン ZXi5 アイアン」です。
鶴原: シャフトは新しいMODUS³ TOUR 115Xですか。
菅原: ええ、以前はZX5を2〜3年以上結構長く使っていて、正直ずっとそれで良いと思って気に入っていたアイアンなんです。今回、新しいモデルが出て、変えるつもりはなかったのですが、試しに打った時に打感と音がさらに良くなっていたので、すぐに購入しました。
鶴原: 菅原プロほどのヘッドスピードとスキルがあれば、ZXi7でも良いのではないかと皆さんは思うと思いますが、前作からZXi5を選んだ理由はどのあたりですか?
菅原: やはり、自分の場合、打点のずれが結構大きい方なので、ラウンド中に芯に当たることはあまり多くありません。そう考えると、安定した縦距離と高さが重要になります。
菅原: ZXi7はフィーリングとしてはさらに打感も良く、抜けももっと良いのですが、本当に球のばらつきというスコアメイクで考えた時には、ZXi5は自分が狙っている高さが出てくれて、縦距離のブレが少ない安定感があります。トップしてもグリーンに乗ってくれるような、そういうクラブですね。
鶴原: シャフトは新しいモデルですが、これを選んだ理由は?
菅原: 2024年のゴルフフェアで発表になっていたタイミングで、そこで試打しました。自分のミスの傾向として、少し左に行きやすいというのがあるので、その中で一番左に行きづらいのではないかと感じました。つかまりやすい優しいヘッドと、つかまりづらいシャフトの組み合わせが良いと思っています。
鶴原:ロフトやライ角などの調整はされていますか?
菅原: 最近は何もしていません。打った時の弾道が特にイメージ通りの球が出てくれるので、計測もしていません。そのままです。少し前までは、少しライ角をフラットにしたりといった調整を前のモデルではしていましたが、今回はセッティングを組み立てていただいて、特に数値は見ていません。バランスだけ少し調整しようかと思っていましたが、打ってみて違和感がないのでそのままにしています。
鶴原: フォーティーン「RM4 ウェッジ」のノーメッキですね。
菅原: 2〜4年前のモデルになります。ストレートネックの形状で、トゥ側に少し比重が入っています。左に行きづらいようなウェイトの重心が絶妙なので、気に入っています。
鶴原: シャフトはMODUSですが、印字が消えていますね。
菅原: アイアンと同じシャフトです。アイアンは新しいので印字がきれいですが、こちらは結構使い込んでいます。
菅原: アプローチウェッジとサンドウェッジが同じモデルで、マスダゴルフ「M425/S ウェッジ」です。ロフトは58度と52度です。
鶴原: この辺りのこだわりはありますか?
菅原: マスダゴルフはゴルフフェアで3年くらい前に出会ったのですが、工場に伺う機会をいただき、そこで実際に削ってもらってから、自分に合った削り方と、独特の少しグースの入ったネックの部分などがすごく気に入って、これを使うようになってから苦手だったアプローチが良くなりました。それからずっと使っています。
鶴原: 鉛も貼っていますね。
菅原: 58度のサンドウェッジの方は、結構削ってもらってヘッド重量を落としてもらい、長さが35インチなのですが、最初はバランスがD0くらいで出してもらいました。サンドウェッジが軽いのが好きなので、振っていて振り心地を確かめながら、後から少しプラスして貼った感じです。
鶴原: これはもうスペシャルグラインドですね。なんとなくつかまえやすそうな形状です。
菅原: サンドウェッジはだいたい1年に1回以上は変えています。少しスピンが落ちてきたら工場にお邪魔して、新しいものを削り方を要望しながら少しずつブラッシュアップしています。
鶴原: こちらもシャフトは?
菅原: これだけはダイナミックゴールドS200ですね。アプローチウェッジまでは115Xです。ダイナミックゴールドS200の方が少し柔らかい球が出せるので、どちらかというとアプローチウェッジはフルショット用でコントロールする幅が広がるのに対し、サンドウェッジは少し重くて、若干柔らかい動きが必要だと考えています。
鶴原: バンカーもグリーン周りもよく使うのですね。
菅原: そうです、一番グリーン周りでは使いますね。
菅原: パターはテーラーメイド「テーラーメイド Spider TOUR TRUSS TM1 トラスヒール」です。
鶴原: パターはよく替える方ですか?
菅原: パターは半年に1回くらい替えているかもしれません。最近は状況に合わせて使い分けています。沖縄、東南アジアなど芽の強いところに行ったときはL字パターを使うのが一番良いと思っています。ベントグリーンなどでは、今のところこのヘッドが今まで使ってきた中で一番安定したストロークになります。
鶴原: L字パターなども使われるのであれば、ネック形状にはそこまでこだわりがないというか、どんな形状でも対応できるのですね?
菅原: そうですね。今までいろいろなパターを試してきたので。今のパッティングスタイルは自分の中で調子が良いと思っていますが、その調子が崩れて元に戻らないと感じた時が、パターを替えるタイミングです。
鶴原: なるほど、分かりました。このトラス構造のスパイダーが良かった点はどのあたりですか?
菅原: 2024年に多くのPGA選手が使っているのを見て、世界ランク1位のスコッティ・シェフラー選手なども使っていました。少しパターのショートパットに不安があった時に、試しに使ってみようと思ったのがきっかけです。スパイダーは昔から有名でしたが、改めてその性能の高さを感じました。直進性とミスヒットへの強さが優れていると思います。
鶴原: このパターの長さは?
菅原: 33.75インチくらい、34インチ弱ですね。
鶴原: 長さは調整されていますか?
菅原: 調整しています。
鶴原: グリップはスーパーストロークですね。
菅原: ボールはここ3年くらい、スリクソン「Z-STAR ダイヤモンド ボール」を使っています。
鶴原: Z-STAR、Z-STARダイヤモンド、Z-STAR XVと3種類ありますが、ダイヤモンドを選んだ理由は?
菅原: 一番の決め手は、アイアンのグリーン上でのパフォーマンスです。
菅原: グリーンに止まるというのが、今回のダイヤモンドの基本的なコンセプトでもありますが、私はZXi5という結構やさしい、どちらかというと飛距離が出るタイプのアイアンを使っています。それに加えて、ドローボールをよく打つので、強い球で硬くて速いグリーンだと少し前に転がりやすいのです。少しでもアイアンのスピン量が増えるこのダイヤモンドのグリーンでの止まりやすさが、一番重要なポイントです。
ドライバーの飛距離も十分ですし、アプローチ、パターのフィーリングもすごく良いです。アイアンのスピンは多いのですが、ショートアプローチや100ヤードのフルショットでは逆にあまりスピンがかかりすぎないので、自分の中ではちょうど良い感じです。
2025年の新しいモデルになって、XVに変えようかとも迷いました。打ってみると飛距離が魅力的で感触も良かったので少し心が揺らぎましたが、これまでダイヤモンドを使ってきたので、今年もそのままの予定です。
菅原: 結構クラブに助けられているところはたくさんあるので、本当に自分の技術を補ってくれるクラブたちという感じです。
鶴原: ドライバーも基本的に少し曲がりづらいものを選び、アイアンもやさしいZXi5を使っていたりとか、その辺りもよく分かりますね。皆さん参考になったと思います。今回はどうもありがとうございました。
菅原: ありがとうございました。
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