バドミントン宮崎友花ら新戦力が輝くか 大堀体制初の団体戦で期待される新世代の台頭

平野貴也

大きな期待を受ける、女子シングルスの宮崎友花 【平野貴也】

 バドミントンの男女混合国別対抗戦スディルマン杯が、4月27日に中国・厦門市で開幕する。日本代表は、28日にオーストラリアとの初戦を迎える。大会は、4チームずつ4組のグループリーグを行い、各組上位2位の8チームによる決勝トーナメントで覇を競う。2年毎に行われる大会で、日本は直近5回のうち3度決勝に進出しているが、いずれも最多13回の優勝を誇る中国に敗れて優勝を逃している。

 日本は、2025年1月に新体制へ移行。2004年から長く続いた朴柱奉前ヘッドコーチ体制からスタッフ陣を大幅に入れ替えた。新体制で初の団体戦に挑む大堀均ヘッドコーチは、24日の出国時に「バドミントンは個人競技だが、団体戦は特別なもの。団結力は日本の、我々の強み。(チーム力という)プラスアルファの力を含めて、選手たちと一緒に、目標としている優勝に向けて邁進していきたい」と意気込みを語った。

前回は金星寸前から悔しい逆転負け

男子主将の保木(左)と、女子主将の中西 【平野貴也】

 チームは、男女それぞれに主将を任命。男子は保木卓朗(トナミ運輸)、女子は中西貴映(BIPROGY)が務める。保木は、前回大会の悔しさを忘れていない。準決勝で中国と対戦し、2-1で回ってきた第4種目の男子ダブルスでファイナルゲーム20-16でマッチポイントを迎えたが、6連続失点で金星寸前から逆転負け。日本は流れを失い、最終種目の女子ダブルスも敗れて、決勝進出を逃した。

 保木は「前回は、自分も出場して逆転負け。すごく悔しさの残る大会だった。ただ、あれから五輪を経て今の自分たちがいる。これまでの経験(を生かして)、前回味わった悔しさを今回は晴らせるように、そういう大会にしたい」と雪辱に意欲を示し、女子の中西は「団体戦は、世界ランキングとかに関係なく、試合の流れや向かっていく気持ちがすごく大切だと思うので、チームとして雰囲気を作って、最終的に優勝できるように頑張っていきたい」と勢いを生むチーム作りに意識を向けていた。

シダマツペアらパリ五輪戦士が中心だが……

 日本は、パリ五輪出場選手が中心。女子ダブルスで銅メダルを獲得した志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)を筆頭に、女子シングルスで五輪3大会連続出場の山口茜(再春館製薬所)、男子シングルスの奈良岡功大(NTT東日本)、男子ダブルスの保木/小林がメンバー入りしている。混合ダブルスで五輪2大会連続銅メダルの五十嵐有紗(BIPROGY)も、女子ダブルスとの2種目でプレーできるワイルドカードとして期待がかかる。

 ただ、過密化する国際大会で良い状態をキープすることは難しく、女子ダブルスでは、五輪経験者ペアの福島由紀(岐阜Bluvic)/松本麻佑(ほねごり)が離脱し、中西/岩永鈴(BIPROGY)に変更。メンバー入りした五輪戦士でも、山口は3月、保木とペアを組む小林優吾(トナミ運輸)は4月に負傷から復帰したばかりだ。特定の選手が連戦で疲弊することを避ける意味でも、今大会は若手の奮起に期待がかかるのだが、新戦力が輝くかどうかは、別の意味でも大きなポイントとなる。

 日本は、21年実施の東京五輪から24年パリ五輪まで代表選手の顔ぶれがあまり変わらず、2028年ロサンゼルス五輪に向けて世代交代が遅れている状況。ベテランと若手が融合する団体戦を通じ、新世代の台頭を促進する必要がある。

成績と育成強化の両立を図る

 2028年ロス五輪を見据えて、上位を狙う中でも可能な限り若手をメンバーに選んだ印象があり、チーム成績もさることながら、新戦力が台頭するかどうかも、重要だ。大堀HCは、団体戦を通じて選手に得てほしいことについて「日本代表として戦っていることの意義でしょうか。普段から海外で戦っていますが、チーム戦は特別なもの。日の丸を背負って戦う重さを実際に体験して、その中で、若手もベテランも幅広い選手層があるので、戦い方を若手の選手たちは先輩たちから学び取り、次の世代につなげていけるように。そんな姿勢で臨んでほしいと思っています」と話した。優勝を目指す中、ベテラン勢が若手を引っ張り、若手がチームに勢いを与えるサイクルで成績と育成強化の両立を図る。

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著者プロフィール

1979年生まれ。東京都出身。専修大学卒業後、スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集記者を経て2008年からフリーライターとなる。主に育成年代のサッカーを取材。2009年からJリーグの大宮アルディージャでオフィシャルライターを務めている。

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