「投手・大谷翔平」の現在地をデータで解析 「どんな質の球を投げるのか?」復帰後の目指す姿が見えてきた
大谷が目指すボールの軌道とは?
ちなみに、2021年以降の回転効率と縦横の変化量の推移は、以下の通り(表3)。
もちろん、打者と対戦するようになって球質がさらに変化する可能性があるが、現時点では大谷が目指す方向に軌道が改善されている。
ところでSmartScoutは、軌道データの計測において画期的なデバイスだ。これまで、正確な計測にはそれなりの初期投資が必要で、専門のトレーンング施設などへ行く必要もあったが、もはやスマホでビデオ撮影するのと同じ感覚。学生が気軽に利用し、データへの理解も深まるなら、野球界全体の底上げも期待できる。
こんなデータがあるのか。ならば、こんな利用の仕方もあるのではないか。広く浸透するということは、異なる発想からのアプローチも期待できる。“データでまだ出ていない”の先もまた、見えてくるのかもしれない。
なお、ノーウェアによると、アプリが一般に公開されるのは、今年夏ごろになるそうだ。
(企画構成:スリーライト)