関東×関西「高校スポーツ最強地区はどっちだ!?」

高校スポーツ最強地域の座を争う関東と関西 “5大球技”全国大会の実績は?

YOJI-GEN

関東と関西。この2つの地域には、高校スポーツの強豪校がひしめく 【写真:長田洋平/アフロスポーツ、岡沢克郎/アフロ】

 高校のチームスポーツの激戦区である関東と関西。山梨県を含む関東の1都7県、関西(近畿)の2府4県は、それぞれ全国大会でどれだけの実績を残しているのか。野球、サッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボールの5つの団体球技を対象に、各都府県の全国実績を探った。

関東勢と関西勢が全国トップ5に2つずつ

野球=夏の甲子園、サッカー=高校サッカー選手権、ラグビー=冬の花園、男女バスケ=ウインターカップ、男女バレー=春高バレー 【YOJI-GEN】

 野球の「夏の甲子園」(全国高等学校野球選手権大会)、サッカーの「選手権」(全国高等学校サッカー選手権大会)、ラグビーの「冬の花園」(全国高等学校ラグビーフットボール大会)、バスケットボールの「ウインターカップ」(全国高等学校バスケットボール選手権大会)、バレーボールの「春高バレー」(全日本バレーボール高等学校選手権大会)は、各競技の晴れ舞台とも言える高校スポーツのビッグイベントだ。

 参加校の多い東京や大阪などには複数の出場枠が割り当てられたり、またインターハイ優勝校などに無条件で出場権が与えられる大会があったりと、競技によって多少異なる部分はあるものの、基本的にはどの大会も地方大会を勝ち抜いた47都道府県の代表校によって争われる。

 今回洗い出したのは、2000年度以降の上記5大会で各都道府県の出場校がベスト4入りした回数だ。上表は関東1都7県、関西2府4県に絞って、競技ごとの回数と合計数を一覧にしたものである。男女とも開催されるウインターカップと春高バレーは、男子、女子に分けて整理した。

 合計70回で関西1位の大阪は、全47都道府県を通じてもトップ。関東では東京が最も多く、大阪にはわずかに及ばないものの、合計68回は全国2位の数字だ。さらに京都が合計42回で全国4位、千葉が合計32回で全国5位と、関東勢、関西勢がトップ5に2つずつ入るという結果に。この統計からも、高校スポーツにおける両地域の優勢が分かるだろう。

 付記すると、バスケとバレーを男女別にした7大会の全てで、2000年度以降に4強入りした実績があるのは、その大阪、東京、京都、千葉のみ。大阪&東京に迫る合計62回で全国3位の福岡は、この期間に野球と女子バレーでは準決勝まで勝ち進んだ高校がない。

大阪はラグビー、東京は男女バレーの強さが際立つ

昨年度の冬の花園では、大阪の3校全てが8強入り。東海大大阪仰星(水色)と常翔学園(赤)は準決勝でぶつかり、決勝進出をかけて戦った 【写真は共同】

 全国1位の大阪は「花園」での強さが際立つ。4強入り31回は、ダントツの全国1位。出場枠が「3」あることが有利に働いているのは間違いないが、出場3校が揃って好成績を収めた年も少なくないのは特筆すべきだろう。直近の2024年度でいえば、東海大大阪仰星が準優勝、常翔学園がベスト4、大阪桐蔭がベスト8と、いずれも8強以上の成績を残した。まさにラグビー王国と言える。

 さらに大阪桐蔭が4回、履正社が1回、夏の甲子園を制している野球や、金蘭会が11年連続で春高8強入り、うち3回優勝している女子バレーも、全国トップクラスの実績を誇る。

 全国2位の東京は、男女とも高校バレー界をリードする存在だ。2000年度以降の4強入り回数は、男子、女子のいずれも全国トップ。今年1月の春高バレーでは女子決勝が共栄学園×下北沢成徳と東京勢同士の対戦となり、男子は駿台学園が大会3連覇を果たした。

 バレー以外には野球でも好成績を残している。夏の甲子園での優勝回数は3(日大三が2回、早稲田実が1回)と大阪に及ばないものの、4強入り9回は全国で一番多い。昨夏には関東第一が準優勝している。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント