【33通りの弾道調整】ミスに強くて低スピン!コブラ「DS-ADAPT X ドライバー」

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コブラが2025年に発表した新しい「DS-ADAPT」シリーズ。その最新ドライバー4モデルの中から、クラブフィッターの小倉勇人さんに「DS-ADAPT X ドライバー」の特徴を解説していただきました。

DS-ADAPT Xの性能と特徴

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コブラの2025年モデル「DS-ADAPT」シリーズのドライバーは4つのヘッドモデルを展開しています。今回はその中で、ほぼスタンダードなポジションに位置するXモデルをご紹介します。

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フェースにはH.O.Tフェーステクノロジーが採用されています。大型の鍛造フェースで、中央及びその周辺でのたわみ性能が向上したフェースになっています。より力強い飛距離とボールスピードを実現しています。

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さらに今回は、空力性能を高めたエアロダイナミクス・シェイピングを採用し、空気抵抗を極限まで減らすことでヘッドスピードの最大化を図ったヘッドに仕上がっています。

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そして、今回の最大の注目点は、新しく搭載された弾道調整機能「FutureFit33™」です。これは、ロフト角とライ角を独立して調整することで、33通りもの弾道調整を可能にするものです。

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この新しい弾道調整機能の興味深い点は、33通りもの調整が可能であるため、ポジションを覚えるのが難しいという点です。

しかし、シャフトを抜くとネック部分に調整内容が簡易的に記載されており、ある程度の目安にはなります。とはいえ、実際にどのような弾道になるか想像しにくいという声に応え、ヘッドにはQRコードが搭載されています。

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スマートフォンのカメラなどでクラブのQRコードを読み取ると、推奨される弾道が表示されます。「このポジションに設定した方は、ストレートボールが出やすい」「この設定では、このような弾道になる」といった情報が、直感的に理解できる表形式で表示されるのです。

これほど複雑な調整機能を持ちながら、非常に分かりやすく設計されている点は素晴らしいと思います。よく考えられていますね。

DS-ADAPT Xを試打した印象

前作のDARKSPEED Xは低スピンで力強いボールが打てるヘッドでありながら、深重心設計による高いミス許容性も兼ね備えていました。その特性は今作にもしっかりと受け継がれています。

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私が特に違いを感じたのは、振り抜きの良さです。これまでは、LSはもちろんのこと、前作のXにも、ボールを捉えきれずに少し逃げるような球筋で低スピンで飛んでいく、手強さがありました。しかし、今作は非常に扱いやすくなった印象を受けます。

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USモデルと日本モデルの明確な違いは分かりませんが、少なくとも日本仕様は非常に振り抜きが良いと感じます。おそらく、シャフトやヘッド重量がわずかに軽量化されているのではないでしょうか。

DS-ADAPTシリーズには、MAX-Kという兄弟モデルが存在します。USモデルは10K(10,000の慣性モーメント)を達成していますが、日本モデルはウェイト調整により軽量化されているため、わずかに数値が低いという説明があります。この点からも、日本仕様は振り抜きの良さや扱いやすさを重視したセッティングになっていることがうかがえます。

Xモデルにはそのような軽量化に関する記述はありませんが、実際に振ってみると非常に振りやすいのです。前作の印象があまり残っていません。弾道には前作の特徴である、ヘッドのミスへの強さと低スピンで力強い弾道が確かにありますが、振り抜きやすさが向上しています。

前作の扱いにくさを感じていた方は、ぜひ今作を試してみてください。カチャカチャ(弾道調整機能)を調整せずにそのまま使用しても、振りやすさ、振り抜きやすさを実感できるはずです。

DS-ADAPTシリーズの特徴

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今作のXには2つのウェイトが搭載されています。初期設定では後方に重いウェイトが装着されており、これを入れ替えることで浅重心となり、スピン量を抑えることが可能です。

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さらに、今作では10.5°と9°のロフト設定がありますが、9°と10.5°ではヘッド内部のウェイト配置が異なります。10.5°モデルは後方にパワーブリッジウェイトが搭載されています。

一方、9°モデルはパワーブリッジウェイトが前方に配置されており、元々が浅重心設計となっています。そのため、ロフト角以上に弾道に変化が現れると考えられます。

Xは1つのモデルでありながら、ロフト角の違いによって重心位置が大きく異なるため、実質的には2つのモデルと言えるほど、設計が凝っています。

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前作ではMAXという1モデル展開でしたが、DS-ADAPTシリーズではMAX-DとMAX-Kの2モデルに分かれました。

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DS-ADAPT Xは1モデルですが、ロフト角によってウェイトの位置が異なります。同様に、DS-ADAPT LSもロフト角によってパワーブリッジウェイトの位置が異なります。

したがって、実質的にはコブラDS-ADAPTシリーズは6つのヘッドモデルがあると言っても過言ではないほど、今回は細部にまでこだわって設計されています。

6つのヘッドモデルに加え、ウェイト調整機能、そして33通りもの調整が可能なカチャカチャ機能により、様々な組み合わせを試すことができます。私自身は、元々が大型ヘッドで深重心のクラブを使用しているため、少し歯がゆい思いがありますが。

DS-ADAPT Xは、どちらかというとややボールがつかまりやすい、ニュートラルよりも少しやさしい印象です。ヘッドスピードが42〜43m/s程度の一般的な男性ゴルファーであれば、まずはXから試打し、ミス傾向に応じてモデルを選ぶと良いでしょう。例えば、右へのミスが多い場合はMAX-D、方向性は安定させたいが多少のバラつきは許容できる場合はMAX-Kを試してみるのがおすすめです。

Xの9°で球が上がりすぎるという方は、相当ヘッドスピードが速いと考えられます。それでもスピン量が多いと感じる場合は、LSを検討するのが良いでしょう。

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最初のクラブとして、Xは非常に良い選択肢だと思います。正直なところ、このヘッドの基本性能に不満を感じることはほとんどないでしょう。あとは、振り心地や狙った場所に打ち出せるかどうかといった、スイングとの相性になってくると思います。これほど幅広い調整機能を持ちながら、ミスに強く低スピンの弾道を実現できるヘッドというのは、非常に完成度が高いと感じます。

ぜひ皆さんも試打して、その違いや弾道調整機能の調整幅を体感してみてください。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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