【人気アマが試打】「MAX FAST」が打ちやすい!キャロウェイ「エリート」ユーティリティ3モデルを打ち比べ

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今年のキャロウェイのドライバーは個人的に当たり年だと思っていますが、ユーティリティやフェアウェイウッドにも期待したいところです。

今回はオレンジマンが「エリート」シリーズのユーティリティを深堀りしていきます。期待が高まりますが、実際に試打した結果はどうだったのでしょうか?

「エリート」シリーズは3種類のヘッド

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ユーティリティは「エリート MAX FAST」「エリート X」「エリート」の3種類です。
前作の「パラダイム AI スモーク」シリーズと同じ仕様ですね。

・オートマチックで高弾道の「エリート MAX FAST」
・高弾道でグリーンを狙える「エリート X」
・操作性と高い飛距離性能の「エリート」

見た目に大きな違いはありません。正直、本当に性能が変わるのか疑わしいですが、実際に打ってみたデータと共に見ていきましょう。

見た目で分かること

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パッと見で分かる違いといえば、「MAX FAST」にアジャスタブルホーゼルが採用されていないことくらいでしょうか。それほど全てが似ています。

ウェイト位置もウェイト重量も同じなので、考察することも同じになってしまいますが、ウェイト位置から察するに、左右の曲がり幅を調整できるようになっているはずです。メーカー公表では、約12ヤードの球筋の変化が可能とのこと。

「エリート MAX FAST」などのやさしいとされるモデルは、上下にウェイトではなく前後に装着されることが多い中、「エリート MAX FAST」は珍しい気がしますね。さらに「エリート MAX FAST」のみの接着タイプのネックは、主に軽量化のためなので、少しでもクラブ重量を軽くしようとしているのが分かります。

アドレスでの見え方もかなり似ています。基本的に3モデルとも、一般的なユーティリティに比べると一回りほど大きいヘッドに感じました。似ているヘッドですが、違いを見つけるべく探してみると、小さな違いが見えてきました。

その中でモデル別の特徴として、「エリート MAX FAST」が一番投影面積が大きく見え、トップラインもストレートで非常に構えやすかったです。これが一番やさしいモデル?というのが最初の印象で、個人的には見え方も含め一番構えやすいのが「エリート MAX FAST」でした。

「エリート X」はトップラインのトゥ側が若干右に逃げている印象を受けます。さらにフェース面を見ると分かりやすいですが、「X」だけトゥ側にやや高さがあり、そのせいか他2モデルに比べると若干アップライトな見え方をしています。つかまりが良さそうなイメージが湧きますね。

「エリート」は「エリート X」の逃げ顔をなくし、ストレートなトップラインで、トゥ側の高さも抑えてあります。「MAX FAST」とかなり近い印象でした。

今回はあえて違いを探しているだけで、ぱっと見では本当に似ているので、どれがやさしいとか、どれが難しそうとかの判断は難しいですね。逆に打った球で決めて、と言われているようにも感じます。

共通しているのは、ヘッドサイズが大きくてオーソドックスな形状をしているので、クセもなく構えやすいことですね。

実際に打ってみた

今回の試打では、すべて純正シャフトでの試打です。フレックスはS、番手は「エリート MAX FAST」が5番(24°)、「エリート X」が4番(21°)、「エリート」が4番(22°)での試打になります。

・「エリート MAX FAST」がLIN-Q GREEN 40 for Callaway
・「エリート X」・「エリート」がVENTUS GREEN 5 for Callaway

ヘッドスピードは40m/s前後になるように調整して打ち、計測データは5球の平均値になっています。

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「エリート MAX FAST」(24°)

ヘッドスピードが40.3m/sで、ボール初速58.2m/sとかなりの高初速。スピン量は4450rpmと適正値。打ち出し角は21度と高め。飛距離は200yで高い飛距離性能。

これ、めちゃくちゃ打ちやすいです!単純に飛距離性能を見ると平均的なデータですが、感覚的な打ちやすさはかなり良いと思いました。シャフトも40g台で軽すぎるかな?と思って打ってみましたが、打ってみるとそんなことはなく振り心地はとてもいいです。

つかまりは意外にも普通でしたが、決して右ばかりに飛んでしまうようなことはありません。むしろ着弾地点はかなりまとまっていたので安定感の高さが伺えます。弾道もしっかり上がっていますし、スピンも程よく入っているので、グリーンを狙うショットにも期待したいところ。

打感は柔らかいのですが、弾き感は全然なくて打音も抑えられています。大きめの金属音が好みの方からしたら物足りなさは感じるはず。個人的にはウェイトを重くして、シャフトも重いものに変えて使ってみたくなりましたね。ただ、アジャスタブルホーゼル(カチャカチャ)がないので、手軽にシャフト交換や調整ができないのがとても残念です。

●こんな人にオススメ
・軽量クラブが好みの方
・球が上がらない方
・ロングアイアンが苦手な方

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「エリート X」(21°)

ヘッドスピードが40.5m/sで、ボール初速58.6m/sとかなり高初速。スピン量は3851rpmとやや低スピン。打ち出し角は19度と適正値。飛距離は215yと高い飛距離性能。

キャロウェイのクラブに「X」が付くモデルはハイドローが打てるクラブだと思っていたのですが、今回の試打では特別つかまりやすさは感じません。重めに感じやすいシャフトの影響もあると思いますが、意外にも全部がラクにドローボールということはありませんでした。むしろ右への打球もあったぐらいです。

ただ、ストレートを基準とした場合の、その曲がり幅は狭いので右も左もどっちもミスする!ということではありません。あくまでもつかまりに特化していない印象でしたね。むしろこれが「ノーマル」モデルでいいような気がします。

飛距離性能はかなり高いと思うので、UTでも飛距離が欲しい!という方は選択肢にいれていいと思います。

「MAX FAST」では打感にやや物足りなさを感じましたが、それと比べると少し弾き感があり柔らかい打感です。それでも抑えられた打音はすこし珍しさを感じます。これは「エリート」も同様でした。

●こんな人にオススメ
・ロングアイアンが苦手な方
・スピン量が多い方
・左へのミスを減らしたい方

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「エリート」(22°)

ヘッドスピードが40.1m/sで、ボール初速59.2m/sとかなりの高初速。スピン量は4047rpmと適正値。打ち出し角は18度と適正値。飛距離は213yと高い飛距離性能。

「エリート」は本来のノーマルモデルにあたりますが、今回の試打では「エリート X」よりもつかまりが良かったです。その分若干の左へのミスは警戒しないといけないかなと感じました。逆に言えば、つかまりがいいので右へのミスは出ずらいのはメリットです。

それでもボール初速も速く、つかまりも良いので飛距離はしっかりと出ました。今回の3モデルでは一番の飛距離性能ですね。

もともとが高弾道が打てるクラブなので安心してグリーンを狙っていけますし、ライの影響やミスによってやや薄めの当たりをしてもボールはよく上がってくれたので、上下の弾道に関しては寛容性も高いと思います。

●こんな人にオススメ
・スライサーの方
・飛距離を出したい方
・安定感を求める方

まとめ

今回の試打で一番の驚きは「エリート MAX FAST」がとても打ちやすかったことです。これまでの「MAX FAST」といえば、やさしさに全振りしたモデルのイメージが強かったのですが、今年の「MAX FAST」は他モデルと同じようにウェイトで弾道調整できるところや、ヘッド形状や見え方からしても多くの方が使えるクラブだと思います。

「エリート X」は、つかまり重視のドロー専用というイメージでしたが、こちらもつかまりはそこそこといったところで、ある程度の操作性もあるように感じましたし、飛距離性能も高いのでバランスのいいクラブです。

「エリート」はつかまりもよく、飛距離もしっかりと出せました。打点ブレにも強い印象ですが、左へのミスだけは注意したいところですね。

いつものキャロウェイのユーティリティのイメージと少しズレがあったのが意外でしたが、名前に釣られず先入観なしで打ってみて欲しいですね。ぜひ参考にしてみてください。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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