【新ソールにも注目】曲がらないウェッジ!? クリーブランド最新「RTZ ウェッジ」を解説

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2025年2月、クリーブランドが新素材を使用してモデルチェンジした最新ウェッジ「RTZ」シリーズを発表しました。クラブフィッターの小倉勇人さんに、進化した「RTZ ウェッジ」の特徴を解説していただきました。

RTZ ウェッジの特徴

クリーブランドは、ウェッジを中心とする著名なブランドです。前作はRTXシリーズとして展開されましたが、今作からRTZへと名称が変更されました。この名称変更は、それだけ大きなモデルチェンジが行われたことを示しています。

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さまざまな部分が進化していますが、まず挙げられるのが、新素材「Z-ALLOY(ゼットアロイ)」の採用でしょう。混合・溶解・精錬のシミュレーションを経て開発された新しい合金で、前作の素材よりも比重が軽くなっています。

素材が軽量化されたことで、ドライバーのように余剰重量が生まれ、重心設計の自由度が高まりました。

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クリーブランドは、重心をセンター(中心)に配置することを基本としています。常に理想的な重心位置を目指しており、今作ではその理想にさらに近づける改良が施されました。

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加えて、「ZIPCORE」技術も搭載されています。これはネック・ヒール間の内部に、「軽比重セラミックピン」という異なる素材を組み込むことで、さらに余剰重量を生み出す技術です。

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今回のRTZシリーズは、「Z-ALLOY」と「ZIPCORE」の組み合わせによって重心位置を理想的な打点へ、より精密にコントロールすることを可能にし、前作に比べてコントロール性能とスピン性能を高めています。

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スピン性能を細かくコントロールするため、ロフトごとに溝の角度や設計を変えるというアプローチは、今回も引き続き採用されています。RTZでは、従来から定評のある安定したスピン性能はそのままに、新素材の採用によって重心位置をさらに理想的な位置へと近づけている点が特徴です。

ソール形状のバリエーション

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ソール形状のバリエーションも、前作に比べて増えています。これまでは「LOW」、「MID」、「FULL」の3種類でしたが、今回は新たに「ADAPT」というソール形状が追加されました。

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従来の「LOW」「MID」「FULL」グラインドは、バウンス角と形状がそれぞれ異なります。

「LOW」グラインドは低バウンス設計で、シャープな操作性でボールをクリーンに捉えやすく、また、地面とのダイレクトなコンタクトを重視するプレーヤー向けです。

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「MID」はオールマイティな形状になっています。

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「FULL」は、ほぼ削らずにバウンスの効力を最大に生かせるような形状になっています。

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今回追加された「ADAPT」グラインドは、さまざまな面取りが施されている点が特徴です。リーディングエッジ側にも面取りがされており、インパクト時の跳ねや刺さりを抑制します。

また、適度なバウンスを保ちつつ、フェースを開いた際には抜けが良くなるよう設計されています。これにより、スクエアに構えた場合と開いた場合など、状況に応じてソール効果が変わる、適応性の高いソールとなっています。

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RTZウェッジを試打した印象

私も「LOW」「MID」「FULL」「ADAPT」の各ソールを試打しましたが、クリーブランドのウェッジはもともとヘッドがやや重めに設計されているという特徴があるように感じます。これはクリーブランド特有ではありませんが、実際に振ってみるとヘッドの重さ(存在感)をはっきりと感じます。

また、素材の違いによるものか、前作に比べて重心距離が非常に長くなったように感じられました。ヘッドの向きは保ちやすいのですが、一方で意図的に操作しようとすると、狙った方向に向いてくれないという感覚が少しありました。例えるなら、大型ヘッドのドライバーのような感覚でしょうか。

フェースの向きを変えずにストレートに使うと、狙ったところに打ちやすく、弾道のばらつきも抑えられていたと思います。自分のスイングで意図的に操作を試みた際には、正直なところあまりうまくいきませんでした。

慣性モーメントが高い、という表現が適切かは分かりませんが、それに近い特性を感じました。今後はこのような特性を持つウェッジが増えるのではないかと感じています。なぜなら、アイアンにも同様の傾向が見られるからです。

最近のウッドはフェースがねじれにくい安定性の高いモデルが増えていますが、その「曲がらない」性能への流れが、ウェッジにも及んできていると、今回のRTZを試打して実感しました。

RTZウェッジのおすすめユーザー

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RTZは「今のトレンドに乗ったウェッジ」と表現しましたが、やはり「曲がらない」ウッドを使用しているプレーヤーには、扱いやすいと感じられるでしょう。フェース面をスクエアに保つスイングを他のクラブでも実践しているなら、RTZのようなウェッジの性能を最大限に引き出せるはずです。

フェースが「動かない、ねじれにくい」と述べましたが、これは決して技術的なショットが打てない、あるいはオートマチックすぎるという意味ではありません。多彩なショットに対応しつつも、基本的にはフェース面の安定性が非常に高いと感じます。そのため、テクニックのあるプレーヤーなら、すぐに慣れることができると思われます。

ただし、これまでの比較的自由に操作できたウェッジに慣れていると、少しギャップを感じる可能性はあります。その点で、良くも悪くも、大きな進化と変化を遂げたウェッジだと言えるでしょう。

ある著名なプロゴルファーもテストしていると聞きます。アメリカのような洋芝のコンディションでは、このウェッジの特性が非常に活きるのではないか、と試打しながら感じました。

日本の芝においても、フェースの安定性は大きな利点ですが、一方で「ここまでシビアでなくても良いのでは?」と感じるほどの反応の良さも持っています。それでも多様なショットが打てるウェッジです。

特に「LOW」グラインドは、非常に調子が良い時には、おそらくライの薄い場所からでもロブショットが打てるほど、クリーンにボールを拾える感覚がありました。これもクラブ自体の性能が進化した結果だと強く感じさせるウェッジでした。

最新技術が搭載されたウェッジに関心のある方は、ぜひRTZウェッジを試打してみてください。

クリーブランドのウェッジをチェック

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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著者プロフィール

ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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