大人気PING高性能アイアン「7番の飛び性能」以外の事が知りたい!【筒康博の解説コラム】
7番&9番の「ロフト」「顔」「飛び姿」等を比較しながら、それぞれのモデルの特徴を探ってみました。
【ロフト#7:29°/ #9:37°】「G440」はソフトな打感&大きな寛容性の高弾道アイアン
巷にある試打やインプレッションは元々飛ぶゴルファーが行う「7番の飛び性能」ばかりで、購入を考えているゴルファーにとってはそこ「以外の事」がよく分からないとの声が。
そこで早速7番アイアンと比較出来る他の番手も用意して頂き、異なる番手間の「顔」や「ロフト」「飛び姿」「フィーリング」を探るべくコース試打を行いました。
まずは新発売された「G440」アイアンから。
ヘッドの断面を見ると「ほぼ後方がないウッドのような」ポケットキャビティ構造。徹底的な周辺重量配分と振動を吸収する「ピュアフレックス」がキャビティ空間いっぱいに詰まっています。
7番(ロフト29°)は今やスタンダードな高性能アイアンのロフトですが、9番(ロフト37°)に向かいオフセット(グース度)を大きく変えず全体的にやや低めのフェース高さにする事で「実際よりもヘッドが長く見える」安心感が特徴的になっています。
平均的ヘッドスピードで打った場合、10〜12ヤードの飛距離ピッチが実感出来るトータルバランスに優れたモデルになっていました。
【ロフト#7:26.5°/#9:35°】「G730」は高初速かつ高弾道で、直進的かつ「上からピンを狙える」
7番&9番ともオフセット(グース度)がやや大きめですが、非常に大きいボール初速と弾道高さ非常に薄いフェースによる弾き感&直進性が強いため引っかける心配は意外とありません。
また7番から9番へのロフトピッチは8.5度差と若干大きくする事で、下の番手になるに従って飛距離ピッチ以上に「短い番手がさらに高い弾道」を実現。
ものすごく大きな落下角度でグリーンをダイレクトに狙う事が出来ました。
【ロフト#7:27.5°/#9:36°】「i530」はミッドサイズ「中空構造特有の寛容性&ソリッド感」が特徴的
フェース後方の下部には振動を極限まで抑制する「EVAポリマー」が搭載され、打感もソリッド。
また高性能アイアンの中ではオフセットも少なめになっていて、ダウンブローにインパクトするほどスピンを伴った高弾道ショットが打ちやすくなっています。
7番&9番のロフトだけみると完全に飛び系に全振りしている印象ですが、いざ使ってみると「飛ばし屋のアイアンショット」が憑依したような高い弾道でグリーンを狙える不思議なクラブになっています。
【ロフト#7:33°/#9:41°】「i230」はコンパクトなのに「難しく感じない」高性能ハーフキャビティ
アスリートゴルファーが望む「ロフト」「顔」「操作性」はもちろんの事、コンパクトなヘッドサイズを感じさせない「寛容性」もプラスアルファされているPINGならではの高性能モデル。
見た目こそ「上級者向け」のハーフキャビティですが、打ってみると不思議と「難しく感じない」のはスピン量がしっかり確保されているのにミスヒットしてもサイドスピンが少ない所ではないかと思います。
またオフセットが少なく「ほぼストレート顔」も好まれる大きな要素ではないでしょうか?
女性ゴルファーに嬉しい【ロフト#7:29.5°/#9:41°】「GLE3」アイアンは「軽くてボールが上がりやすい」キャリー飛び系
7番(ロフト29.5°)に対して9番(41°)のロフト差は10.5度もありますが、各番手の飛距離ピッチを大きくする事で女性ゴルファーのヘッドスピードでも「番手間のキャリー」がしっかり構成出来るようになっています。
またオリジナル純正シャフトも含め「高く」「真っ直ぐ」キャリー飛距離がアップしやすいのも「GLE3」の大きな特長。
今まで使っていたモデルに対して、ストロングロフト化していないのに飛距離が伸びる女性ゴルファーが多い事実も、「GLE3」が高性能アイアンである事の裏付けになっているのではないでしょうか。
(構成・文:猿場トール)
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