クリーブランドゴルフ「ウェッジ史上最高傑作」がプロ&アマ共に大ヒット!新発売「RTZ」の人気&実力の秘密を探ってみた【筒康博のギア解説】

クリーブランドゴルフウェッジ史上、最高傑作「RTZ」ウェッジが誕生。発売直後からプロ&アマ共に大人気の秘密は!? 【FITTING】

クリーブランドゴルフから新発売された「RTZ」ウェッジは混合、溶解、精錬のシュミレーションを繰り返して生まれた全く新しい素材「Z-ALLOY」を採用した同ブランドウェッジ史上最高傑作モデルとして誕生しました。
プロ&アマ共に大人気になった秘密と実力を探るべく、試打&計測とコーステストを行いました。

新素材「Z-ALLOY」&軽比重セラミックピンをインサートした「ZIPCORE」が打点位置に近い重心位置設計を実現

高い飛距離性能と方向安定性を実現した、新素材「Z-ALLOY」&軽比重セラミックピンをインサートした「ZIPCORE」 【FITTING】

クリーブランドゴルフ「ウェッジ史上最高傑作」として誕生した「RTZ」ウェッジは、前作までの「ZIPCORE」テクノロジーをさらに進化させるべくゴルフクラブのために生まれた新素材「Z-ALLOY」合金を採用した全く新しいモデル。
早速「インドアゴルフレンジKz亀戸店」で56、58、60度(MID10ソール)を試打しましたがどんなスピード帯でショットしても「しっかりしたスピン」と「イメージに近いキャリー」を体感出来るウェッジでした。
ライバルが非常に多いウェッジカテゴリーの中で発売直後から大人気になっている「RTZ」ウェッジは何故ゴルファーに選ばれているのか?やっぱりコースの色々な状況で打ってみるしかないのでは?と感じざるを得ませんでした。
またラインナップされている「FULL FACE」も非常に興味があり、ギア計測も行いました。

「RTZ」ヘッド単体を計測〜確かに重心位置が打点に近い!

「RTZ」FULL FACE(56)ヘッド単体のヘッド計測を行ったところ、打点に近い位置に重心が 【FITTING】

今回は特別に「RTZ」ウェッジ(FULL FACE56)ヘッド単体を重心計測し、確かに打点に近い位置に重心がある事が確認出来ました。
従来のウェッジは、長くて思いネック部の重量の影響でヒールの高い位置に重心がありましたが「RTZ」ウェッジは軽比重ネックピン「ZIPCORE」によるネック部の軽量化と新素材「Z-ALLOY」合金による「6gの余剰重量」で重心位置がトゥよりに移動していました。
また浅い入射角でもボールの芯を打ち抜ける重心高さも実現しています。
とは言え、特にアマチュアにとっては「ボールを拾いやすい」「上がりやすい」「ライに強い」使い勝手が何よりも重要。
コースの様々な状況下でテストしてみようと、普段使っているシャフト&クラブスペックで組み直してみました。

どんな振り幅でも「距離感と打感が一致」する

フルショットではない「中間距離」でのコントロールショットも、振り幅に関わらず「距離感と打感が一致」しやすい 【FITTING】

今回コースで試打した「RTZ」ウェッジ(FULL FACE 56度 ADAPT バウンス8度)は、様々な状況下で使う番手。
人工マットでスピンがかかる性能よりも、使いやすくて結果が良い事が重要になってきます。
まずは中間距離のショットから。
普段使っているウェッジ(56 度)と同じシャフト&グリップを装着した事もあって、振り心地は全く問題なし。
またインドアで試打した時よりもコースの方が「打音が柔らかい」ため、少々芝を噛んでもボールが溝に食いついている打感を感じやすい気がしました。
加えて、特筆すべきは「ローバウンスでも刃が刺さらない」ソールの抜けの良さ。
このおかげで、どんな振り幅で「距離感と打感が一致する」飛び過ぎや大ショートの心配なく自分のスイングに集中出来ます。

「止める打ち方」をしなくてもロフトに合わせたブレーキがかかる

ロフト通りにボールを上げたり(写真左)ロフトを立ててボールを低く出し(写真右)ても、フェースに施された「ULTIZIP」マイクログルーブ(レーザーミーリング)が機能する 【FITTING】

冬から春にかけて56度でグリーン周りを全てこなすのは簡単ではないですが、今回はグリーン周り全ての状況下で使ってみました。
花道からロフト通りにボールを上げても、ロフトを立てて(ボールを右に置いて)ボールを低く出しても非常に溝の食いつきが良く「スピンがかかる打ち方」をしなくてもフェースミーリングの機能でブレーキの効いたアプローチを打つ事が出来ました。
ちなみに「ULTIZIP」マイクログルーブ(レーザーミーリング)は、46〜48度、50〜52度、54〜64度、それぞれロフト別にパターンが異なり使用状況&ロフトが求めるスピン性能を発揮する徹底的なこだわりも施されています。

バウンス8度なのに「バンカーショットが簡単」

「RTZ」FULL FACEモデルにのみ採用されたバウンス8度「アダプトソール」は、砂が少ない&硬い状況下のバンカーショットでも非常に簡単に脱出が可能 【FITTING】

今回「RTZ」56度FULL FACEをコースで試したかったか?と言うと、基本的にはフェースを開いて使いたい状況下でどうなのか?知りたかったからです。
しかし当日のコースは砂が湿って「まるで土」だったり「砂が少なく硬い」最悪のコンディションでバンカーショットに臨む事に。
仕方がなくフェースをほぼ開かずバンカーショットを打った所、「信じられないほど簡単に」脱出に成功。
その後いつも通りフェースを開いてバンカーショットしましたが、全く問題なし。
またフェースを開いてもターゲットを感じやすく「ローバウンスの利点」であるソール設地が必要最低限で済むので、ソール中央部だけが綺麗に砂にコンタクトしてくれる事も大きなポイントだったようです。

悪ライから「ロブショット風」アプローチも簡単に打てる

ライが悪い状況下で「ロブショット風」にボールを上げたい時でも、丸みがあるリーディングエッジとトゥ側でミスヒットしても「ふわっとボールが乗る」アプローチに 【FITTING】

最後は砲台グリーンに向かって打つ「ロブショット風」のショット。
ラフが少ないとは言えつま先下りの「悪ライ」でしたが、フェースを開くだけで特別な打ち方をしなくてもソールがボールの下に滑り込んで「ふわっとボールが乗る」アプローチが打てました。
「RTZ」の重心位置がフェースセンターに近い事に加えて、トゥヒットしてもFULL FACEならではのスピンのかかりやすさも大きな影響があったはず。
こんなライから近い距離でのアプローチでは、スピンがかかってボールにブレーキがかかる訳ではないですが「ボールが乗る」分イメージ以上に「高く&ゆっくり」ボールを運べるアプローチが出来るのは大きなメリットです。

「ロフト」「ソール」「バウンス」「フェース」「仕上げ」まで豊富なラインナップが嬉しい「RTZ」ウェッジ

「RTZ」56度MID(バウンス10度) 【FITTING】

「RTZ」58度MID(バウンス10度) 【FIITING】

「RTZ」56度FULL FACE Adapt(バウンス8度) 【FITTING】

クリーブランドゴルフ「RTZ」ウェッジは重心位置や新素材&テクノロジーなど「てんこ盛り」ですが、ゴルファーの立場で言うと「ロフト」「ソール」「バウンス」「フェース」「仕上げ」まで豊富なラインナップから選べる所が最大のメリット。
また、それぞれのモデルに最適な入射角やコンディションのオススメもあり「もし自分の傾向が良く分からない」なら中間的な特徴を持つ「MID(バウンス10度)」を選べるようになっています。
リーディングエッジ(刃)が丸くなっている割には地面に置いた時には浮いた感じも少ないので、かなり多くのゴルファーが「MID(バウンス10度)」ソールで充分使いこなせそうです。
高いスピン性能や操作性のウェッジは既に沢山のモデルが販売されいますが、「RTZ」ウェッジのように「フィードバックが良いのにやさしい」ウェッジは少ない気がします。
僕も早速、今まで使っていた56度から「RTZ」ウェッジをバッグインしたいと思います。

【FITTING】

■筒 康博(つつ・やすひろ)/伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通し、ゴルフメディアに多数登場。現在、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミニュティ「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。

構成・文:猿場トール 【FITTING】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

腕前やキャリアに関わらず、 プロゴルファーのように感性を中心に「ギア」や「スイング」を選ぶためのWEBマガジン&コミニュティ が『FITTING(フィッティング)』です。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント