2025センバツLIVE! 全32校アンケート分析

【明徳義塾】エースの好きな言葉は「棚からぼた餅」 込められた独自の意味(高知県) 

毎日新聞

ガッツポーズをして、センバツ出場を喜ぶ明徳義塾の選手たち 【前川雅俊撮影】

 第97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕します。北海道から沖縄まで各地から出場する32校の選手・監督らを対象に主催者が実施したアンケートから、チームの魅力や今どきの球児事情を探りました。

「石にかじりついてでも」つかんだ甲子園

 「今年は石にかじりついても甲子園に行くのが目標」。馬淵史郎監督は、昨秋の四国大会の決勝前にそう語っていた。選手たちは名将の期待に応えて四国王者となり、4年ぶりのセンバツ切符をつかんだ。

 チームの大黒柱は、大会屈指の好左腕・池崎安侍朗投手。昨夏の甲子園では2回戦の鳥取城北戦でマダックス(球数100球未満での完封勝利)を達成するなど16強入りの原動力となった。主催者が選手20人に尋ねたアンケートで「好きな言葉」を尋ねると、池崎投手が挙げたのは「棚からぼた餅」。前チームから中軸を務めている藤森海斗選手も、同じ言葉を記入した。

「努力なしで幸運に恵まれること」「思いがけず好機を得ること」という意味で使われており、全国屈指の強豪で日々研さんを積む選手たちには、どこか似つかわしくない。

 しかし、明徳義塾ではこの言葉が違う意味を持つ。「棚から落ちて来たときに備え、一番近くで準備しておかないと、いざ落ちてきたときに取れない」。馬淵監督は日ごろの練習の大切さを説くために使っている。

独自のバント練習

大会前に主催者が明徳義塾の選手20人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】

 独自の練習法について聞くと、アンケートには「基本練習の繰り返し」と回答があった。低反発バットの導入で投手戦が増え、1点の重みが増す中、特にバント練習は工夫をこらしながら反復している。

 3月6日のキャプテントークで、池田佑二主将は「ふわっとした球を体の正面に投げてもらう形でバントをする」という練習を紹介した。目線とバットを合わせてバントの成功率を高めるための練習。池田主将は失敗して体にボールが当たったことはないという。

 将来の夢は、まだ決めていない選手が多かった。正捕手の里山楓馬選手が「メジャーリーガー」「プロ野球選手」の両方を回答。野球選手志望は、社会人野球も含めて全選手の中で約2割。「料理関係」(松井萊翔選手)、「歯科医師」(平井麗朱投手)、「超BIGな会社を創業すること!」(野本謙心選手)など野球界から離れた夢を書いた選手もいた。

 対戦したい相手は、明治神宮大会で惜敗した横浜を明記した選手が最多で14人。それに次ぐ4人が挙げた健大高崎と大会初日(18日)の第3試合でぶつかる。1回戦屈指の好カードだ。特に石垣元気投手を中心とする投手陣との対戦を心待ちにしている。

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