【広島商】今大会最多タイ 81人の大所帯が挑む23回目の春(広島県)
練習を途中で止めて部員同士が意見交換 はぐくんだ団結
大所帯をまとめるのは西村銀士主将。新チームになった当初の昨秋は苦労があったものの、練習を止めて選手同士で意見交換する時間を増やすなど試行錯誤を続けている。6日のキャプテントークでも「練習試合や公式戦を重ねるにつれて、部員全員が同じ方向を向くことができるようになった」と団結力アップに手応えを感じていた。部員たちは、練習や日常を記した「野球日誌」も書いていて、荒谷忠勝監督に日々提出してコミュニケーションを補っているという。
習い事は「神楽」 カープの応援きっかけに野球始めた選手も
野球を始めたきっかけに「広島カープ」を挙げた選手が大宗投手を含め3人いた。名越貴徳選手は「祖母とカープ戦に行って野球が好きになった」と記した。習い事に「神楽」を挙げた片岡亮祐選手と弟の虎士投手は、全国の高校生が集う「神楽甲子園」が開催される安芸高田市が地元。広島の地域性を垣間見せた。
商業科の高校だけに、簿記や情報処理、電卓などビジネス系の検定資格を持っている選手も多かった。徳永投手は印象的な思い出に「広商デパート」を挙げた。授業を通じて学んだビジネススキルを生かした販売実習で、これまで42回を数える学校の伝統行事だ。
広島商の初戦は第4日の第1試合。21世紀枠の横浜清陵が相手で、今大会の1回戦では唯一の公立校同士の対決となる。前回センバツに出場した22年も1回戦の相手は21世紀枠の出場校で、この時は22-7で丹生(福井)に大勝した。