【滋賀短大付】秋の「金星」で初甲子園 学校は琵琶湖そば 釣果を書く選手も(滋賀県)
攻守に低反発バット意識
チームは守備に主眼を置き、ワンチャンスをものにする野球を身上としている。その中心となるエース左腕の桜本投手は、直球は120キロ前後ながら微妙に変化する直球を正確にコントロールする制球が売りの軟投派。「新基準バットでは逆方向への打球が伸びにくい」という保木淳監督の見立てのもと、履正社戦では徹底した外角攻めで123球1失点の見事な完投劇を見せた。続く天理戦では8回を一人で投げ4失点で敗れたものの、終盤まで接戦を演じ「自分のスタイルが通用することは分かった」と手応えを得た秋だった。
打者を圧倒する速球や変化球ではなく投球術で抑えるからこそ、ポイントは配球となりそうだ。履正社戦では3点リードの八回、2死一、二塁で迎えた打者に対し、意表を突いた内角への直球で、唯一の三振を見逃しで奪った。保木監督は「相手打者の気配を試合中に感じ、配球するしかない。こればかりはベンチから指示しても遅い」と、バッテリーの選択に期待を寄せる。
自称32番目から1勝狙う
センバツ出場が決まった当日、保木監督は部員らに「うちは出場32校中、32番目のチーム」と発破をかけた。主将の森伸文選手も「俺たちはチャレンジャー、というのが今のチームのスローガンのようなもの」と話す。地に足つけた全員野球で「滋賀短旋風」を巻き起こしたい。