宇都宮ブレックスのD.J・ニュービルが初の2カ月連続MVP受賞…恐れ知らずの闘う男がCSの舞台へ「目標は優勝だけ」

大島和人

飽くなき思いを明かす「競い合うことが好きで、常に勝利を求めている」

インタビューでは自身の選手像についても語った 【(C)B.LEAGUE】

――「ニュービル選手が語るD.J・ニュービル」をお聞きしたいです。自分をどのようなプレーヤーだと思っていますか?

 一言でいうと“fearless competitor”(恐れ知らずの闘う男)ですね。競い合うことが好きで、常に勝利を求めている――。そんなタイプです。

――お話を聞いていると「負けず嫌い」、「敗北を受け入れない」といったマインドが特に強いのかな?と感じます。

 そうです。相手はベストを尽くして私を止めようとしてきます。それに対してどう道を見つけて、どのような方法で上回るかが、大きなモチベーションです。日頃の練習で自分を鍛え抜くエネルギーにもなっています。相手と競い合って上回ることが、私にとって最大のモチベーションになっています。

――宇都宮ブレックスはファンも含めて「勝利を追求する強い意志」が根付いたチームです。そう考えるとニュービル選手とは相性がいいように思います。

 だからこそ、今のチーム状況(東地区首位)が生まれているのだと思います。

――今シーズンを振り返ってみて、個人的なベストゲームはありますか?

(しばらく沈黙して)試合が多いので思い出すのに時間がかかっています……。川崎(ブレイブサンダース)戦(12月9日/86-83で勝利)ですね。私は試合中に肩を痛めてしまったのですが、それでもプレーし続けて、チームも勝った試合なので印象が強いです。

――タフな状況でも戦い続けたことが、自分自身にとって大きな意味を持つという意味でしょうか?

 好調なら、誰でもいいパフォーマンスを見せられます。しかしプロのバスケットボール選手である以上、状態が良くなくてもチームとして勝ちを求められる、私も普段以上のパフォーマンスを求められることがあります。そういう時こそ、選手は真価を問われます。どれだけ勝利に対して貪欲でいられるか、どれだけ勝利を強く求められるかが試される状況です。そういった意味で、川崎戦が頭に浮かびました。

――チャンピオンシップは大阪エヴェッサで一度出場されていますが、今シーズンも出場が決まりました。楽しみにしていることはありますか?

 競技レベルの高さです。一つひとつの動きやポゼションといった細かいところが、重要な意味を持つ戦いになります。高いレベルの戦いに参加できることを何より楽しみにしています。

――何か目標はありますか?

 個人的な目標は立てていません。チャンピオンシップは何が起こるかわからない戦いですし、その時々の状況に対応していくことが特に大切です。目標があるとするなら、優勝だけです。勝利のために必要なことをしていきます。

――今シーズンの自分に点数をつけるとしたら何点ですか?

 75点です。

――もしチャンピオンシップで優勝したら何点になりますか?

 それは優勝してから聞いてください(苦笑)。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

 長いシーズンを通して、いつも変わらぬ応援に感謝しています。皆さんの声援は私たちにとって、とんでもなく大きな支えになりました。チャンピオンシップでは1試合でも多く皆さんと一緒に戦いたいと思っていますので、これからも一緒に戦ってください。

リーグ制覇に向けたチャンピオンシップの戦いが始まる 【(C)B.LEAGUE】

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著者プロフィール

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都北区に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。取材対象はバスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、ハンドボールと幅広い。2021年1月『B.LEAGUE誕生 日本スポーツビジネス秘史』を上梓。

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