【GPSウォッチレビュー】「SUUNTO VERTICAL TITANIUM SOLAR(スント バーティカル チタニウム ソーラー)」

トレイルランナー JP

欲しかったものを全部載せ、アドベチャーウォッチのファイナルアンサー

【写真提供:トレイルランナーJP】

コンパクトでスタイリッシュなボディに高性能を詰め込んだSUUNTO(スント)の「SUUNTO 9 PEAK(スント 9 ピーク)」が登場してから2年、新たなフラッグシップ「SUUNTO VERTICAL(スント バーティカル)」がデビューしました。

過去最高のバッテリー持続時間+ソーラーチャージャー(チタニウムモデルのみ)、かつてないほどのGPSの精度、待望のオフラインマップなど、まさに全部入りのアドベチャーウォッチの真価を検証します。

【写真提供:トレイルランナーJP】

【写真提供:トレイルランナーJP】

【写真提供:トレイルランナーJP】

ラインナップは2モデル(各4カラー)。ソーラー充電機能付きでチタン製の「SUUNTO VERTICAL TITANIUM SOLAR(スント バーティカル チタニウム ソーラー)」とステンレススチール製の「SUUNTO VERTICAL」です。

95種類以上のスポーツモード(カスタムモードも作成可能)でエクササイズを記録できるほか、歩数、心拍数、睡眠、カロリー、ストレス、血中酸素測定など毎日のアクティビティも細かく分析できます。

アウトドア派に嬉しい機能としては、天気予報、暴風雨アラームの他、軍用規格の最高峰であるタフネス試験(MIL-STD-810H)を実施しています。

グローブを着用していても押しやすい大きなボタン。 【写真提供:トレイルランナーJP】

ボディサイズは既存の「SUUNTO 9 PEAK PRO TITANIUM」と「SUUNTO 9 BARO TITANIUM」の間の大きさです。スペックは下表の通りです。

【写真提供:トレイルランナーJP】

(左)「SUUNTO 9 PEAK PRO TITANIUM」。(中)「SUUNTO VERTICAL TITANIUM SOLAR」(右)「SUUNTO 9 BARO TITANIUM」。 【写真提供:トレイルランナーJP】

GPSの精度とバッテリー駆動時間は大幅に向上しました。さらに、ソーラー充電が可能な「SUUNTO VERTICAL TITANIUM SOLAR」では約30%(5万ルクスの光を捉えた場合)バッテリー駆動時間を伸ばすことができます。また、バッテリーモード自体の定義も変更されているので下の表にまとめました。



SUUNTO VERTICAL
最大5つの衛星システム(GPS、GLONASS、GALILEO、BEIDOU、QZSS)と最大32の衛星と同時に接続

【写真提供:トレイルランナーJP】

SUUNTO 9 PEAK PRO
最大4つの衛星システム(GPS、GLONASS、GALILEO、BEIDOU)と最大32個の衛星に同時に接続。

【写真提供:トレイルランナーJP】

各モードの定義が変わっているので、簡単には比較できませんが、バッテリー駆動時間は2倍以上になっているのは確かです。例えば「SUUNTO VERTICAL」のエンデュランスモードは「SUUNTO 9 PEAK PRO」のパフォーマンスモードよりも優れていて、「SUUNTO VERTICAL」のツアーモードは「SUUNTO 9 PEAK PRO」のエンデュランスよりも優れているということになります。ロギングの精度に関しても、実際に使用してみて「SUUNTO VERTICAL」のエンデュランスモードで問題があるようなログを残した事は一度もありませんでした。

【写真提供:トレイルランナーJP】

上は、400mトラックを6km/hのペースで3周したもを各モードで記録したのが下です。どのモードでも概ね良い結果になりました。GPS信号取得間隔が120秒未満のツアーモードでも、モーションセンサーで補正するFusedTrack™がうまく働いてくれるためか、綺麗なオーバール型になっています。

次に、注目のマップ機能を見ていきます。
オフラインで利用できるマップはウォッチ本体に無料でダウンロードすることができます。日本の地図は8つの地区に分かれており、すべてダウンロードしても2.72ギガ。本体のメモリーは32ギガあるのでまだまだ余裕です。ダウンロードはWIFIを利用します。一度ダウンロードすれば、あとはいつでも本体から呼び出せますが、ウォッチを充電しながら行う必要があり、時間もかなりかかるので、遠征をする前に自宅でダウンロードしておくことをお勧めします。

マップには「屋外」「高コントラスト」「ダーク」の3種類の表示があり、ランニングの記録中でも、記録していないときでもマップを見て現在位置を確認したり、ルートナビゲーションを起動させたりすることができます。
ランニングの記録中にマップを使ってルートナビゲーションを行うにはは「パフォーマンスモード」か「カスタムモード」を選択する必要があります。ゆえに、GPSの精度を落としてマップ機能を使いたい場合はカスタムモードで設定します。

マップはOpen Street Mapを使用しているので等高線はもちろん、主要なトレイルも表示されます。ルートナビゲーションで「SUUNTO 9」のように線と矢印だけの表示でも迷うことはありませんでしたが、マップが表示されることで情報量が増え、地形や曲がり角、予定のルート以外のトレイルも見ることができるのは大きな魅力です。都市部では細かい路地まで表示されるのでルートをはっきりと把握できます。

(左)マップ表示。(右)ルートナビゲーション表示 【写真提供:トレイルランナーJP】

バッテリー持続時間、GPSの精度の向上、マップ機能搭載とトピックスが目白押しな「SUUNTO VERTICAL」ですが、アウトドアで便利なアップデートもいくつか紹介します。

ランニング記録時に、トレーニングや安全などに関わるさまざまな情報を表示できる「SuuntoPlus™」は以前からありましたが、「SUUNTO VERTICAL」では二つ同時に起動できるようになりました。GPS位置情報(緯度/経度)、現在の位置や出発地点に関するその他の重要な情報にすばやくアクセスできる「Safe」や、気圧傾向、風雨警報、日の出/日の入りなどを確認できる「Wether」を起動しておくと便利です。

音声フィードバックの機能も追加されました。ランニングの記録をスタートする前に下にスクロールして「音声フィードバック」から設定すると、ラップ毎の時間、標高差、心拍数などの情報をスマートフォンから音声で伝えてくれます。

アウトドアで便利なフラッシュライト機能はホーム画面から下にスワイプして、ウィジェットの中から選択できます。文字盤がライトになるので暗所でのちょっとした作業の際に重宝します。

1タッチで交換可能はストラップは22mmで「SUUNTO 9 PEAK」シリーズと互換性がある。 【写真提供:トレイルランナーJP】

マグネットで急速充電、約1時間で100%になる。 【写真提供:トレイルランナーJP】

「SUUNTO 9 PEAK」と同様で余ったストラップはワンタッチで留められる。 【写真提供:トレイルランナーJP】

GPSウォッチに必要なすべての機能と長時間駆動するパワー、そしてアウトドアでのタフさが詰め込まれた「SUUNTO VERTICAL」は、まさに究極のアドベチャーウォッチと言えるでしょう。

「SUUNTO VERTICAL」はニューモデルで、「SUUNTO 9」や「SUUNTO 5」も引き続き販売されるので、バッテリー、マップ、大きさ、予算などスタイルに合わせた選択肢が増えたことになります。

【写真提供:トレイルランナーJP】

SUUNTO VERTICAL TITANIUM SOLAR
(スント バーティカル チタニウム ソーラー)
・カラー:BLACK、SAND、 FOREST、 CANYON
・価格: 119,790円(税込)

SUUNTO VERTICAL
(スント バーティカル)
・カラー:ALL BLACK、BLACK SAND、BLACK RUBY、 BLACK LIME
・価格:97,900円(税込)

・ベゼル素材:グレード5 チタン製(チタニウムモデル)/ステンレス製(ステンレススティールモデル)
・ガラス素材:サファイアガラス製
・時計の直径:49mm
・時計の厚さ:13.6mm
・ストラップ幅:22mm
・重さ:チタンモデル74g、スチールモデル86g
・耐水性:100m

• 天気予報、気圧高度、コンパスと気圧計による高度表示、暴風雨アラーム
• 軍用規格の最高峰であるタフネス試験(MIL-STD-810H)を実施。
• 毎日のアクティビティ追跡:歩数、心拍数、睡眠、カロリー、ストレス、血中酸素測定
• オーバーエアソフトウェアアップデート
• 95種類以上のスポーツモードが選択でき、カスタムモードの作成も可能
• 急速充電(約1時間でバッテリー100%)
「SUUNTO VERTICAL」は、ステンレススチール製の4モデル、ソーラー充電機能付きのチタン製の4モデルの計8種類で展開(ソーラー充電対応はTITANIUMモデルのみ)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

トレイルランニングの総合情報サイト。大会、イベント情報、シューズ・バックパックなどのレビュー、アスリートのインタビューなど。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント