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【動画】今季限りでマドリーを去るマルセロ 規格外のSBの卓越したボールスキルを見よ

YOJI-GEN
 マルセロがレアル・マドリーを去る。この6月に満了する契約をクラブが更新しないと決めたためだ。在籍16シーズン。現在34歳の左サイドバック(SB)は、近年は出場機会を減らしていたが、今季を含めて通算5度のチャンピオンズリーグ(CL)優勝に貢献するなどその功績は計り知れない。

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 マルセロがマドリーに入団したのは2007年1月、18歳の時だった。母国ブラジルの強豪フルミネンセで頭角を現した若き左SBは、当時、衰えが目立ってきていた同胞ロベルト・カルロスの後継者候補としてスペインの超名門に迎えられた。

 途中加入だった1年目は6試合の出場にとどまったが、翌07-08シーズンには24試合でプレー。このシーズンに加わったオランダの超有望株ロイストン・ドレンテや、クラブ生え抜きのミゲル・トーレスらを差し置いて、前シーズンをもって退団したR・カルロスに代わる主戦左SBとして存在感を示した。

 R・カルロスと同じ超攻撃型の左SBながら、その偉大な先輩とはプレースタイルが異なる。爆発的なスピードとパワフルな左足のキックに依拠した直線的なプレーが売りだったR・カルロスに対し、マルセロはよりテクニカル。水準以上のスピードとスタミナも持ち合わせるが、技巧派で鳴らすMFも顔負けの卓越したボールスキルを備える。

 中盤の組み立てに加わったり、敵陣深くまで進出して質の高いクロスボールを送るだけではない。内に入ってアタッカー陣と細かくパス交換をしながら、決定的な仕事をやってのける。ペナルティエリアの密集地帯に入り込み、足元でボールを受けて1人、2人と独力でかわす規格外の左SBは、当動画にも収められているように(17秒~、38秒~収録)利き足でない右足でも強くて正確なシュートを撃つことができる。

 ブラジル出身の左ラテラウには同型の選手が少なくない。だが、マドリーという世界最高レベルのクラブで、これだけ長く活躍した技巧派ラテラウはマルセロくらいだろう。若い頃は守備に不安を抱え、パフォーマンスにムラもあったが、そういった課題も経験を重ねるに従って改善されていき、世界最高の左SBの1人として評価を確立した。

SBとは思えない傑出したボールスキルを駆使し、マドリーの左サイドを長きにわたって支えたマルセロ。CL5回、ラ・リーガ6回など、クラブに多くの栄冠をもたらした 【DUGOUT】

 マドリーでの通算出場は全公式戦を通じて545。これはR・カルロスを上回り、スペイン国籍以外の選手ではカリム・ベンゼマに次いで2番目に多い。在籍中に手にしたタイトルは、クラブワールドカップやUEFAスーパーカップ、スーペルコパ(スペイン・スーパーカップ)も含めると25にのぼり、これはクラブ史上最多だ。セルヒオ・ラモスが退団した今シーズンは、スペイン国籍以外の選手では1950年代以降初めてチームキャプテンも務めた。

 マドリー退団後の去就はまだ不明だが、18歳から34歳までクラブとともに歩んだスーパーSBの功績は決して色褪せない。
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