女子日本代表:第1次強化合宿レポート「日本に帰ってきて久々にファンの皆さんの前でプレーできるチャンスはすごく楽しみ」安間志織選手

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【© Japan Basketball Association.】

 2022年度女子日本代表チームは5月7日から21日の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第1次強化合宿を実施。27名選出した候補選手から15名に絞り込まれ、5月21日よりオーストラリア遠征へ出発。今年9月にシドニーで開催される「FIBA 女子ワールドカップ2022」の会場にて、オーストラリア代表などと4試合を行う予定です。

 2月に大阪で行われた「FIBA 女子ワールドカップ予選」を経て、恩塚ヘッドコーチは「ローポストの攻防の部分で、特にディフェンスでは個人で守ることができませんでした。チームで守るだけではなく、より効果的に守り続けられるような戦術に取り組んでいます」と話しており、課題克服に向けた強化を進めています。オーストラリア遠征ではその課題とともに、「オフェンスの原則に沿って、『こういうときにはこうしよう』という即応する力を高めています。次から次にプレーを選択していけることが一つ大きなポイントになります」と期待し、その成果を試す機会となります。

 第1次強化合宿では学生を含め、初選出された7名を選出。練習中も積極的なプレーを見せ、「物怖じすることなく、なりたい自分に向かってやってみようという気持ちで常に挑戦してくれています。彼女たちのパフォーマンスも素晴らしいですし、チームに活力を与えてくれると感じています」と恩塚亨ヘッドコーチは評価し、オーストラリア遠征にも初選出の5名が残りました。

 最年長の高田真希選手(デンソー アイリス)も、「みんなアグレッシブに一人ひとり自分が持っているプレーを発揮できているのではないかと思いますし、すごく刺激を受けています。自分が同じ年齢のときと比べると、みんなが持っているものは素晴らしいと思うので、そこをどんどん発揮してもらいたいです」と話し、キャプテンとしてプレーしやすい環境作りにも率先して取り組んでいます。

 昨年、東京2020オリンピックでの銀メダル獲得、アジアカップでは史上初の5連覇を果たしました。その活躍を初選出された選手たちも見ており、女子日本代表のスタイルを十分に理解して合宿に参加できています。恩塚ヘッドコーチは「特に高田キャプテンのスタンダードが非常に高いと思っています。そのスタンダードの高さにチームはみんなが導かれて、目標をしっかりと持って活動できています」と話すとおり、経験ある選手たちが引っ張りながら、それぞれが強い意志や考えを持ち、最高の雰囲気で強化が進んでいます。

 初選出の野口さくら選手(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)は、「今シーズンのWリーグではうまくいかないことの方が多かったです。そこでどう乗り越えなければいけないかをシーズン中に自分なりに考えて、プレー面だけではなく、メンタル面でも成長できたシーズンになったと思います」という経験を生かし、自信を持ってプレーしていました。「自分の強みであるドライブでアピールすることが大事だということを念頭に置いて取り組んできました。それがしっかり恩塚ヘッドコーチを含め、コーチ陣に伝わったので良かったかなと思います」と言い、オーストラリア遠征メンバーにも選ばれています。

 東京2020オリンピックの最終選考で、残念ながら落選した安間志織選手(アイスフォーゲルUSCフライブルク)。目標を失った安間選手でしたが、「ずっと海外に挑戦したいという気持ちがありました。チャンスがもらえたことでドイツに渡り、そこでインパクトを残すという目標がありました」と言うように、ドイツ女子プロリーグへ移籍。161cmは女子日本代表候補選手の中でも一番小さく、ドイツでは群を抜いて身長差がある中でもスピードを生かしてチームを引っ張り、見事にリーグ優勝。そしてファイナルMVPを受賞し、目標を達成。銀メダルに輝き、世界を驚かせた女子日本代表同様、安間選手も女子バスケのスタイルを発揮し、世界で結果を残してくれました。落選の悔しさ、そしてドイツでの経験などを糧にし、「スピードはやっぱり通用すると思うので、そこをうまく使いながら、このチームには良いシューターもビッグマンもいるので、スピードからアシストすることなどをうまく使っていきたいです」と抱負を述べ、ワールドカップメンバー入りを目指して新たな挑戦がはじまりました。

 6月18日 (土) と19日 (日)には千葉ポートアリーナにて強豪トルコ代表を迎え、「三井不動産カップ2022 (千葉大会) バスケットボール女子日本代表国際強化試合」を開催します。安間選手にとっては、ちょうど1年前に行われた三井不動産カップでのポルトガル戦以来となる日本のファンの皆さんの前で試合ができることを楽しみにしていました。

「オリンピックからバスケットがすごく盛り上がっていると思いますけど、その中で日本に帰ってきて久々にファンの皆さんの前でプレーできるチャンスがあるのは私自身もすごく楽しみです。そこまでしっかり私もプレーしなければいけないので、楽しみにしながらアピールもしていきたいと思っています」

 三井不動産カップのチケットは好評発売中です。ぜひ、会場へお越しいただき、世界一を目指す女子日本代表選手へのご声援をお願いします。

ドイツリーグで優勝し、ファイナルMVPに輝いた安間志織選手 【© Japan Basketball Association.】

候補選手として初選出された野口さくら選手 【© Japan Basketball Association.】

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