【ONEの侍たち】格闘代理戦争優勝から無傷の連勝街道!日本人女子初の王者を目指して突き進む平田樹

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【ONE Championship】

 世界最大級の格闘技団体・ONEチャンピオンシップ株式会社(以下、ONE)が、2022年3月26日(土)に開催する10周年記念大会「ONE X」。このビッグイベントに出場する日本人選手たちの素顔や魅力に迫る連載の6回目は、PART 2(18時から)第2試合アトム級マッチでジヒン・ラズワンと対戦する平田樹(ひらた・いつき)だ。

現在ONEデビュー後5連勝中と波に乗る女子有望株の1人は、半年ぶりにリングへ帰ってきた。昨年に行われた女子アトム級ワールドグランプリ。9月の1回戦でアリース・アンダーソンを判定で下したが、10月の準決勝直前に体調を崩して欠場。「メチャクチャ悔しかったですが、“まだ今じゃない”という神様のお告げだったのかなと思いました」と振り返る。今回のビッグイベント出場は、その鬱憤を晴らすには申し分ない舞台だ。

怪我に泣いた柔道時代

1999年に東京都足立区に生まれ、2歳上の兄・直樹(総合格闘家)の影響で柔道を始めた。小学5年時には全国3位にも輝いた。
しかし、中学・高校時代は怪我に悩まされた。両膝を手術するなど満足に打ち込めず、岡山・創志学園高時代の全国大会出場は団体戦のみ。
「気持ちはほぼ折れていましたね。先輩や家族のエールがあったので最後まで続けることができました」と振り返る苦しい日々だった。

大学からスポーツ推薦の話も来たが、心身ともに柔道に向き合う気持ちにはなれず「自分の人生なんだから好きにやりたい」とすべて断った。高校卒業後は東京に帰り、アルバイトをしながら近所のジムにフィットネス目的で通う日々になった。
そんな時、父から『格闘代理戦争 3rd Seazon』(※)の存在を知らされ「次は女子らしい。絶対に出るんだ!」と出場を強く勧められた。
もともと父は格闘技観戦が大好きで、パンクラスや修斗、大晦日の格闘技イベントなどは家族でよく観戦しに行くほどだった。この父の勧めで、平田は再び闘争本能を取り戻す。
そしてトーナメント3試合すべてで一本勝ちを収める鮮烈な勝ち上がりで見事に優勝。ONEとの契約を掴み取った。

※格闘代理戦争・・・AbemaTVの格闘チャンネルで配信されている、格闘界に次世代スターを送り出す格闘ドキュメンタリー番組。1stは男子の立ち技、2ndは男子の総合格闘技、3rdは女子の総合格闘技版だった。

【ONE Championship】

日本人女子初の快挙を目指す

「試合に出られる楽しみ、会場が湧くという喜びを感じたらどんどんハマっていきました。それを海外で味わえているのは幸せですし誇りに思います」

2019年6月のデビューから無傷の5連勝。着実にステップアップしている。
「日本人女子選手初のONEのベルトを獲りたいですね」と話すだけに、今回のラズワン戦は大きな試金石となる。
だが「プレッシャーはいつもそんなに感じず、試合が終わったら何をしようかなあと考えています。今回はホテルのプールにたくさんお菓子を持って行ってパーティーをしたいですね」と明るく笑う。

ただ勝つだけではなく、5万ドルのボーナスも視野にインパクトのある勝利も目指している。
「日本だけじゃなくて全世界の人に観てもらえるようになりたいです。ボーナスも必ず獲って帰りたいです」

破竹の勢いはどこまで続くのか。余計なことは考えず闘争本能を全開にし、日本人がまだ誰も辿り着いていない頂を目指していく。

取材・文=高木遊

ONE Xは3月26日(土)14時から「ABEMA」の格闘チャンネルおよびABEMA SPECIALチャンネルにて生中継。21時からのメインカードは「ABEMA PPV ONLINE LIVE (アベマ・ペイパービュー・オンライン・ライブ)」にて、ONEの大会として初となるPPV形式で生中継される。
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著者プロフィール

シンガポール発、アジアで絶大な人気を誇る格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」! 世界トップクラスの選手や日本人注目選手の最新情報をお届けいたします。

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