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【動画】C・ロナウドが執念のヘディング弾 ペップのバルサに一矢を報い国王杯を制す

YOJI-GEN

 2010-11シーズンのコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)決勝は、レアル・マドリーにとって歴史的にも重要な勝利を挙げた一戦だ。対戦相手はバルセロナ。08-09シーズンにジョゼップ・グアルディオラがバルサの監督に就任して以来、マドリーはこの宿敵にやられ続けていた。

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 08-09シーズン、09-10シーズンはリーグ戦で計4度対戦して全敗。極めつけは、ジョゼ・モウリーニョを新監督に迎えたこの10-11シーズンの最初の「エル・クラシコ」だ。ラ・リーガ第13節。無敗で首位を走るマドリーは前節まで7連勝と絶好調で、意気揚々とカンプノウ(バルサのホームスタジアム)に乗り込んだが、完成度を極限まで高めたバルサのポゼッションスタイルの前に手も足も出ず、0-5と完膚なきまでに叩きのめされてしまう。輝かしいクラブ史に汚点を残す屈辱的な大敗であり、モウリーニョ監督の自信に満ちた笑顔はこの日を境に消えた。
 両チームはコパ・デル・レイ決勝の4日前のリーグ戦でも激突。ホームのマドリーはクラシコ6連敗こそ免れたが、クリスティアーノ・ロナウドの終盤のPKでドローに持ち込むのが精いっぱいだった。

 迎えた2011年4月20日、バルサとのシーズン3度目の対戦となるコパ・デル・レイ決勝。会場のメスタージャ(バレンシア)は試合前から異様な緊迫感に包まれていた。絶対に勝ちたいマドリーは全選手が開始直後から鬼気迫る表情で戦い、バルサもそれに呼応するかのように激しくプレー。球際の競り合いはまるで格闘技のようで、両軍の選手がにらみ合う場面が何度も見られた。

 C・ロナウドが2度の好機をモノにできなかった前半は、終了間際のペペのヘッドもクロスバーを叩き、0-0のままハーフタイムへ。後半に入っても互いに一歩も引かず、一進一退の攻防が繰り広げられた。

 この一戦が締まった試合になったのは、両チームのGKの好守によるところも大きい。リオネル・メッシのゴール正面からの鋭い一撃も、ペドロのループ気味シュートもマドリーの守護神イケル・カシージャスが阻止。かたやバルサのホセ・マヌエル・ピントも、味方に当たって軌道が変わった90分のアンヘル・ディ・マリアのシュートを左手で弾くなど、再三のファインセーブでゴールを許さない。

 両軍スコアレスのまま突入した延長戦。まさしく死闘となった一戦にケリをつけたのは、C・ロナウドだった。99分に右足で放ったシュートはゴールのわずか左に逸れたが、その4分後、バルサ戦で辛酸をなめ続けてきたエースが大仕事をやってのける。マルセロとのワンツーで左サイドをえぐったディ・マリアが、左足でセンタリング。マークについていたアドリアーノの頭上を越えたボールを、C・ロナウドが渾身のヘディングで押し込んだ。

 C・ロナウドの執念と傑出した身体能力が生んだゴールだっただろう。100分以上プレーし、疲労困憊だったに違いない。それでもほぼ垂直に跳び、ボールの軌道に合わせて体を少し後ろに逸らせると、強靭な筋力を活かして強いシュートを撃ち込んだ。マドリーはこの劇的弾により約3年ぶりとなるクラシコでの勝利を挙げ、92-93シーズン以来のコパ・デル・レイ優勝を飾った。

キャプテンとして絶対に勝たなければならない一戦だった。C・ロナウドと並ぶ勝利の立役者が、神がかったセーブでバルサに得点を許さなかったカシージャスだ 【DUGOUT】

 メスタージャでの激闘からわずか1週間後、両チームはチャンピオンズリーグ(CL)の準決勝第1戦で相まみえる。この試合はアウェーのバルサが2-0で勝利。さらにその1週間後の第2戦は引き分けに終わり、バルサがCLファイナルに駒を進めた。

 このシーズンのクラシコは、5度の対戦でマドリーの1勝2分2敗。バルサはこのシーズン、リーグ3連覇と2年ぶりのCL優勝を果たすことになるが、史上最強チームとも評されたペップのバルサに一矢を報いたコパ・デル・レイ決勝での勝利は、その宿敵の後塵を拝し続けていた当時のマドリーにとって意義深いものだったのは確かだ。
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