重賞初制覇をかけた勝負!? アメリカジョッキークラブCを占う
【2021/1/24 中山11R アメリカジョッキーC(G2) 1着 9番 アリストテレス】
アメリカジョッキークラブCの年齢別成績(過去10年)
■表1 【アメリカジョッキークラブCの年齢別成績(過去10年)】
アメリカジョッキークラブCで好走した4歳馬(過去10年)
■表2 【アメリカジョッキークラブCで好走した4歳馬(過去10年)】
そして、17年2着ゼーヴィントや18年2着ミッキースワローはセントライト記念連対馬。14年3着フェイムゲームと20年3着ラストドラフトは京成杯の勝ち馬だった。過去に中山芝2000m以上の重賞で連対実績がある馬も有力だ。
12年2着ナカヤマナイトは一応、日本ダービーで4着の実績があった。17年3着ミライヘノツバサだけ、過去にG1でも中山重賞でも実績がなかった。
アメリカジョッキークラブCで好走した5歳以上の馬(過去10年)
■表3 【アメリカジョッキークラブCで好走した5歳以上の馬(過去10年)】
表3で注目したい実績として記載したのは、過去に3歳(4歳)以上の芝1800m以上のG1・G2で3着以内に入った実績。表3の該当馬20頭中14頭にはこの実績があった。
前走G2組からも勝ち馬は13年1着ダノンバラード、15年1着クリールカイザー、16年1着ディサイファと3頭出ている。一方、前走G3組からは勝ち馬は出ていない(2着馬は3頭、3着馬は3頭)。前走オープン特別や、1600万クラス組も、過去に3歳(4歳)以上の芝1800m以上のG1・G2で3着以内に入った経験がないと厳しいかもしれない。
【結論】
それでは今年のアメリカジョッキークラブCを占っていく。出走予定馬は表4の通り。
今年のアメリカジョッキークラブC出走予定馬
■表4 【今年のアメリカジョッキークラブC出走予定馬】
まずは近年好調の4歳馬を調べていく。今年は3頭の登録があったが、芝で実績がないキャスルトップは狙いづらく、有力候補はアサマノイタズラとオーソクレースになるだろう。昨年のセントライト記念ではアサマノイタズラがオーソクレースに勝利しているが、オーソクレースは長期休養明けだった。また、オーソクレースは次走菊花賞で2着と好走し、2歳時にホープフルSでも2着の実績があることを考えると、同馬の方を高く評価してみたい。
5歳以上の馬のなかでは、ポタジェが最有力か。前走は天皇賞(秋)に出走して6着。前年は金鯱賞、毎日王冠とG2で2回3着と好走した。4歳のオーソクレースか5歳のポタジェ、どちらが重賞初制覇を果たすかという点に注目してみたい。
ラストドラフトは20年・21年のアメリカジョッキークラブCで3着。このレースとの相性が良く、3年連続の好走を狙う。ダンビュライトは18年に本競走を制している。近2走はダートに挑んだが、先行力は健在なようだ。キングオブコージは20年に目黒記念を勝っている。1年以上前の実績になってしまうが、本来の調子が戻れば巻き返しもありそうだ。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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