現役早大生アスリートによるスポーツシンポジウム

チーム・協会

【早稲田スポーツ新聞会】

『ASICS PRESENTS -好きを、究める。-現役アスリートに聞く国際大会での経験、早稲田の絆とは。』 12月20日 東京・小野記念講堂

【早稲田スポーツ新聞会】記事 池上楓佳、写真 市原健 橋口遼太郎

12月20日、早稲田大学小野記念講堂にて『ASICS PRESENTS-好きを、極める。-現役アスリートに聞く国際大会での経験、早稲田の絆とは』と題したスポーツシンポジウムが開催された。東京オリンピック2020大会で活躍した3人の現役早大生が、オリンピックでの経験を語った。
 レスリング女子50キロ級で金メダルを獲得した須崎優衣(スポ4=東京・安部学院)、陸上競技400mハードル代表の山内大夢(スポ4=福島・会津)、ラグビー女子競技代表の弘津悠(スポ3=兵庫・星陵)をゲストに招いた今回のシンポジウム。第1部では「早大生から応援を受ける早大アスリート」「早大アスリートを応援する早大生」にスポットを当て、学生オリパラ推進プロジェクト「VIVASEDA」の活動を振り返った。

早大生からのメッセージが書かれたBIG-Tシャツの前に立つ選手。左から山内、弘津、須崎 【早稲田スポーツ新聞会】

 早大生からの応援メッセージが入ったBIG-TシャツやSNSを通した応援はアスリートたちにとって大きな力になったという。また、コロナ禍で活動が制限された中での取り組みやオリンピック期間中の過ごし方についての話題も上がり、須崎は試合前のリフレッシュのためにしているというけん玉を披露した。選手村内で世界各国の料理を口にした山内が最も美味しいと思った料理に「たこ焼き」を挙げた際には会場内が笑いに包まれた。

今後の目標を色紙に記す選手たち 【早稲田スポーツ新聞会】

 第2部では「VIVASEDA」が中心となって各選手と観客が親交を深められるクイズを実施。正解者には選手のサインを含む豪華景品が用意された。シンポジウムを終え、「コロナでなかなかできていなかった対面イベントの大切さやありがたさを感じた」(須崎)、「スポーツをする側と応援する側が一体となれる試合やイベントが増えればもっと早稲田スポーツを身近に感じられるのでは」(山内)、「ちょっとした歓声を聞けるのは対面だからこそ。すごくいい機会だった」(弘津)と対面イベントの感想を語った選手たち。その次の目標は既に2024年のパリオリンピックに向けられている。
コメント

――早稲田大学に入学したことでご自身の成長につながった部分はどのようなことですか

須崎 私は高校生までは女子としか練習をしてこなかったのですが、早稲田大学に入ってから男子とも練習をすることになって。男子の選手は技術が豊富だったり力が強かったりスピードが早かったりするので、そういった選手にどうやって勝とうかと考えたり、勝つために努力をすることによって技のバリエーションも増えました。得意技とかも早稲田大学は部員ひとりひとりがちゃんと考えて練習をするので、そういった面でも自分も刺激を受けて。しっかりと自分で考えてレスリングをするようになりました。技術面でも男子選手に教えてもらうこともありましたし、早稲田大学に入ったおかげで本当に成長をすることができたと思っています。

弘津 私は部活に所属をしているわけではないのですが、学校で授業を受ける友達が世界で戦っているような。そういった身近に刺激をもらったということがひとつアスリートとして、メンタル的に強くさせてもらったかなと思います。

山内 競走部に入って、競技力だけではなくて人格であったり、人間としての部分で手厚く指導をしていただきました。そういった部分での成長が競技力の成長にもつながったと思っています。また、自分は入学時からけがをしやすい体であったのですが、そういった部分で普段のスポーツ科学部の授業であったり、学内に付随されているクリニックとかを利用したことで、けがとすごく向き合うことができて。対処法などを学べたことが今の自分の結果につながっているのかなと実感しています。

――お三方は初対面であったかと思うのですが、お互いの会ってみての印象はいかがでしたか

須崎 皆さんオリンピックに出るまでの過程であったりとか、すごく努力されていて。刺激になりましたし、このように同じ考え方の仲間が頑張っているのは自分にとっても刺激になって、これからも切磋琢磨していきたいと思いました。

弘津 すごく気さくな方たちでした。お名前だけを見たときは緊張していたのですが、実際に話してみると話しやすくて、そして謙虚で、トップアスリートなのだなと思いました。

山内 大体言われてしまいました(笑)。同じ学生としてこのように世界で活躍する選手と話す機会というのはとても貴重だと思うので、まずはこのように話せたことが良かったなと思います。どんな選手でも、話すと同じ学生なんだなと知ることができて。とてもいい機会だったと思います。

――他の体育各部の方との親交はありますか

須崎 友達がいます。

――弘津さんは早稲田のラグビー部の試合なども見られたりするのですか

弘津 はい、よく見ています。

山内 僕も他の体育各部の友達が結構いて。先ほどもおっしゃっていましたが、周りの選手もトップの選手ばかりなので、そういった選手の活躍に刺激を受けて自分も活躍したいと思っていました。他の体育各部の選手の存在は大きいと思います。

――対面でのイベントは久々だったかと思います。対面で実際にお客さんと会ってみての、今日のイベントの感想を聞かせてください

須崎 オンラインではなく直接お会いすることによって、感謝の気持ちを届けられたと実感ができたので、オンラインではない対面の大切さやありがたさを本当に感じました。コロナが落ち着いて対面でもいろいろなイベントができたらいいなと改めて思いました。

弘津 ちょっとした歓声だとかを聞けるのは対面だからこそなのかなと思いました。そういうのがうれしかったですし、オンラインでは硬くなってしまうところもそうではなかったので、すごくいい機会でした。

山内 オンラインとは違って、直接接する機会で、こういった場に登壇するということも初めてだったので少し緊張しましたが、こういう機会はすごく貴重な機会だと思います。普段応援してくださっている方々に感謝の気持ちを伝えられるのはすごく良かったと思っています。

――今回かなりVIVASEDAの方々が頑張ってくださいましたが、同じ学生でありながら、体育会の学生と一般の学生の距離は少し遠いと感じています。こうなって行ったらいいな、といった思いがあればお聞かせください

須崎 やはり早稲田の学生という事で、部活生と一般の学生をわかるのではなくて、みんなで一体となって、早稲田として交流を持てたりしたらいいなと思います。

弘津 体育各部の試合の応援を、学生全員で観に行くような雰囲気があればいいなと思います。

山内 早稲田の学生というのはすごく早稲田に誇りを持っていると思うので、僕たちスポーツする側と応援してくださる皆さんと、一体となる試合とかイベントが増えれば、もっともっとスポーツもより身近なものに。そして企画としてももっと選手も身近なものになっていくのかなと思いました。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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