【動画】マドリー黄金期を支えたロベカル “悪魔の左足”から放たれた理解不能弾
“悪魔のような”と形容されるその強力な左足のキックで、左サイドバック(SB)の概念を変えたロベルト・カルロス。とりわけ、1996年から11年間在籍したレアル・マドリー時代には、“銀河系軍団”の一員として3度のチャンピオンズリーグ制覇を含む10以上のタイトル獲得に貢献した。
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いきなり度肝を抜かれるのが、冒頭の弾丸FKだ。99-00シーズンのラ・リーガ第26節、バルセロナとのエル・クラシコで、開始5分に得たゴールまでおよそ35メートルのFK。お馴染みの小刻みな助走からロベカルが左足を振り抜くと、まるでロケットのような弾道のシュートがゴール左隅に突き刺さった。
そのシュート速度は時速140キロに達するといわれ、27秒からのシーンに代表される、アウトにかけたスライス系のFKを最も得意とした。
もちろん、恐ろしいのはFKだけではない。左サイドからピンポイントのアーリークロスを撃ち込み、マドリーでは通算90アシストを記録。さらに44秒からのシーンのように、カットインプレーから“右足”でフィニッシュに持ち込むこともあった。
「理解不能」と言われるのが、98年2月のテネリフェ戦のゴールだ(51秒〜収録)。後半開始直後の46分、MFグティが左サイドのスペースに出したパスに、100メートル10秒台の快足で追いついたロベカルは、今にもゴールラインを割ろうかというボールをトラップするのではなく、ダイレクトの左足で蹴り上げる。直後、強烈なシュート回転がかかったボールは、クロスを想定して飛び出したGKの逆を突き、伸ばした右手を弾き飛ばして反対側のサイドネットを揺らしていた。
攻撃的なSBはロベカル以降も数多現れたが、これほど破壊的な左足を持ったSBが、果たしてどれだけいただろう。ロベカルは今なお、史上最高の左SBであり続けている。
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