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【動画】愛すべきレフティ、レコバの離れ業 インテルでのデビュー戦で途中出場から2発

YOJI-GEN


 デビュー戦で移籍後初ゴールはそれほど珍しくないが、途中出場でデビューを飾ってからの20分弱で、いきなり同点弾と逆転弾を叩き込んでみせた選手はなかなかいないだろう。

 そんな離れ業をやってのけたのが、97-98シーズンにウルグアイのナシオナルからイタリアの名門インテルに加入直後のアルバロ・レコバだった。
 1997年8月30日、ブレッシアとのセリエA開幕戦で、インテルは苦戦を強いられていた。格下相手にゴールが遠く、逆に73分にはアウェーチームに先制ゴールを許してしまう。しかしこの窮地を、失点の直前に途中投入されていた天才レフティが救ってみせる。

 最初の衝撃は80分だった。左サイドでベノワ・コウエからパスを受けたレコバは、リターンを要求するコウエには目もくれず、ゴールまでおよそ25メートルの位置から迷いなく左足を振り抜く。直後、まさしく矢のような弾道が、周囲の空気を切り裂きながらゴールネットに突き刺さった。

 衝撃の第2波は、同点ゴールのわずか5分後だ。ゴール正面、同じくおよそ25メートルの位置で得た直接FKのチャンスに、当時21歳の若者がキッカーに名乗りを上げる。自慢の左足によってこすり上げられたボールは鋭くカーブを描き、ゴールマウスの左上隅に吸い込まれた。

 いずれのフィニッシュもゴールキーパーはノーチャンス。文字通りのスーパーゴールだった。

 センセーショナルな2発で開幕戦の逆転勝利をもたらしたレコバは、同じくこのシーズンにバルセロナから加入した“怪物”ロナウドを脇役に追いやり、瞬く間にインテリスタのアイドルとなったのだ。

強力なライバルがひしめくインテルでは、2000年代半ば以降、徐々に出番を減らしたレコバだが、その類まれな左足から印象深い数々のアートを生み出した 【DUGOUT】

 その後、選手層の厚いインテルではなかなか出番に恵まれなかったが、2年目の98-99シーズン途中にレンタルに出されたベネツィアで19試合・11得点とブレイク。チームをセリエA残留に導くと、翌99-00シーズンに晴れてインテル復帰を果たし、その圧倒的な左足のスキルを武器に、2006-07シーズンまで長く中心選手として活躍した。

 東アジア人のような顔立ちから“エル・チーノ(中国人)”と親しみを込めてサポーターに呼ばれ、深い愛情を注がれ続けたレコバ。ちなみに現在は、古巣ナシオナルでアシスタントコーチを務めている。
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