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【動画】GKをあざ笑うラウールのループ弾 マドリーのレジェンドが十八番にした芸術

YOJI-GEN


 いまなおレアル・マドリーの最多出場記録保持者(741試合)であり、2015年にクリスティアーノ・ロナウドに抜かれるまで、クラブの歴代最多得点記録保持者(323得点)でもあったラウール・ゴンサレス。

 現在、Bチームのレアル・マドリー・カスティージャで監督を務めるレジェンドは、天性の得点嗅覚と多彩なシュートテクニックを武器に、現役時代にゴールを量産したが、なかでも得意としていたのが、相手GKをあざ笑うかのようなループシュートだった。

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 動画の冒頭、08-09シーズンのスポルティング・ヒホン戦で、ハビエル・サビオラの横パスをエリア内で受けて決めたシュートからも分かるが、普通のキックモーションからチップ気味にすくい上げるのが、ラウール流のループの特徴だ。

 また、ジネディーヌ・ジダンのスルーパスに抜け出したシーン(21秒〜収録)のように、GKの位置を見極め、パスを受ける前からループを狙うこともあれば、一方では1999-00シーズンのラージョ・バジェカーノ戦(36秒〜収録)のように、相手DFに囲まれる中で瞬時にループを選択するケースもある。

 一見するとトリッキーなフィニッシュにも映るが、これを高い確率で得点に結び付けられるのは、繊細なボールタッチとともに、そうした正しい判断力とゴール前での落ち着きがあるからこそなのだ。

 数あるループシュートの中でも芸術性が高いのが、1分3秒から収録されている一撃だろう。味方からのパスをダイレクトで、自慢の左足からアウトサイドでこすり上げるようにしてシュートを放ち、見事にGKの頭上を抜いている。

 そしてもちろん、宿敵バルセロナとのエル・クラシコでも、十八番のループを決めている。

 99-00シーズンの第7節、敵地カンプ・ノウでの一戦は、26分にラウールのヘディングシュートでマドリーが先制するも、その後2点を奪われ逆転を許す。しかし、終了間際の86分だった。サビオのスルーパスに鋭く反応した背番号7が、飛び出してきた相手GKルート・ヘスプよりも一瞬早く左足でボールを浮かす。コロコロと転がったボールは、ミヒャエル・ライツィハーの懸命のカバーも及ばず、静かにゴールマウスへと吸い込まれた。

94年のトップチーム昇格から16年間にわたってマドリーの前線を支えたラウール。偉大なキャプテンは、多彩なフィニッシュワークで2度のリーグ得点王に輝いた 【DUGOUT】

 人差し指を口に当てるセレブレーションで、まさしくカンプ・ノウの大観衆を沈黙させたラウール。10年夏、ドイツのシャルケへの移籍が決まった際の退団会見では、このチップキックによる同点弾を、マドリーで挙げた思い出深いゴールのひとつに選んでいる。
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