ASデュエット乾・吉田組は無念の4位 ウクライナとの「銅」争いを青木愛が解説

C-NAPS編集部

チームでのメダル争いもウクライナがライバルに

チームではリオ五輪に続く2大会連続のメダルを死守したい日本。井村ヘッドコーチ指導のもとで有終の美を飾れるか 【写真は共同】

 演技後にメダル獲得を逃して落胆する乾選手と吉田選手に「笑顔! 笑顔!」と井村雅代ヘッドコーチは優しく出迎えていましたよね。多くの方がご存じだと思いますが、“メダル請負人”とも呼ばれる井村先生は厳しい指導で有名な方です。しかし、厳しいと同時に愛情深い方でもあります。

 そうした芯の部分は私の現役時代から変わっていないと思いますが、指導スタイルや選手へのアプローチの仕方は意識的に変えているようです。特にそれを顕著に感じたのは中国チームの指導を終え、帰国されたタイミングになります。以前のような指導法では、現在の選手たちはついていけない面もあるのでしょう。これまでとは“時代が違う”ので、今まで以上に井村先生自らが選手に歩み寄っているのだと思います。

 井村先生の練習の厳しさはとても有名ですし、それは今でも変わりません。だからこそ選手には自信も持ってもらいたいと思います。何年間にもわたり、井村先生の厳しい指導を耐え抜いてきたのだから、なおさらですね。

 チームでのメダル争いに関しても、勢力図としてはデュエットと大きな違いはありません。やはりロシアと中国は実力で抜きん出ているので、ライバルはウクライナです。ウクライナとの差をいかに縮められるかがポイントになると思います。デュエットでも印象的でしたが、ウクライナの選手は身長も高く、演技もダイナミックに見えます。

 その体格差をカバーするのが、日本の長所である技術面になりますね。自分たちの培ってきた技術に自信を持って、演技にすべてを出し切ってもらいたいです。そうすれば、チームではきっと2大会連続となるメダルを獲得できると期待しています。しっかりと切り替えてチームでは会心の演技を見せてもらいたいですね。

青木愛(あおき・あい)

【株式会社スポーツビズ】

2008年北京五輪のシンクロナイズドスイミング(現名称:アーティスティックスイミング)日本代表としてチーム種目に出場し5位入賞。欧米選手に見劣りしない恵まれた容姿はチーム演技の核とされた。現役引退後は、メディア出演を通じてアーティスティックスイミングに限らず、幅広いスポーツに携わっている。

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著者プロフィール

ビジネスとユーザーを有意的な形で結びつける、“コンテキスト思考”のコンテンツマーケティングを提供するプロフェッショナル集団。“コンテンツ傾倒”によって情報が氾濫し、差別化不全が顕在化している昨今において、コンテンツの背景にあるストーリーやメッセージ、コンセプトを重視。前後関係や文脈を意味するコンテキストを意識したコンテンツの提供に本質的な価値を見いだしている。

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